我が家は、夫の実家も私の実家も、
親戚付き合いが密な方ではなく、
たとえばお正月に一族が揃う、とか
挨拶にまわる、ということはありません。

冠婚葬祭があっても、近頃は
「なるべく身近な人たちだけで」という風潮ですから
その機会もほとんどありません。

夫の仕事の関係で、比較的来客の多い家ではありますが、
近年、住宅事情や子どもの生活時間帯のこともあり、
夫が自宅に誰かを招くことは少なくなっていました。

数ヶ月前、住まいを移した関係で、
とたんに来客が増え、自宅で打ち合わせ、仕事、
その後にみんなで夕食、などという機会が増えました。
どなたかに、どなたかを紹介する、というような場合も、
自宅でそのほか共通の知人も招いて食事会、になっています。

当然、子どもたちも同席するので、
夫の仕事仲間と話をする機会も増え、
「よその大人の人」「初対面の大人の人」と話をする時間となります。
Sはそのような場でも物怖じせず話が出来るタイプと認識していましたが
Tは、初対面の大人は苦手、と思っていました。

ところが、ちょっと外見がいかついおじさま相手でも、
プリキュアの話で盛り上がっていたり、
子どもあしらいの上手な男性と、ジェスチャーゲームで笑い転げて、
「写真撮って~~」などと言っていて、
「あら?引っ込み思案は、こちらの思い込みだったかしら?
 本当は人前で何かをするのが好きかも?」
と、こちらの意識を改めることもあります。

ここ一ヶ月あまりは、夫の後輩が泊まり込みで仕事をしており、
まるで家族の一員です。
違う人が食卓にいることによって、
話題は広がりますし、
家族それぞれの気づかなかった一面を見ることも出来ます。

子どもたちは、父親の、家での姿、だけでなく、
仕事の顔や、仕事仲間からの評価を肌で感じ、
「へぇ~」と思うことや、
男女年齢問わず、色々な大人の人を見て、
思うことがいろいろとあるようです。

ママ友の多くからは、
「そんなにお客さんが来るのは大変」
「私はとても無理」
などと言われます。
残念ながらおもてなしスキルは低いので、
特別なごちそうが並ぶわけでもありませんが、
それでも、家の中がいつもより少しすっきりしたり、
頂き物が増えて、食卓が豊かになったりして、
こちらも楽しく過ごすことが出来ていますし、
勉強になることもたくさんあります。

見栄を張ってしまうと「大変」でしょうが、
できることをできる分だけ、で済ませているので、
「つい長居してしまいました」
「また来てもいいですか?」と言っていただけるのが
最大のご褒美です。