2022年度の東京芸術大学の作曲科に私の生徒が2人とも合格致しました。
一人は現役で、もう一人は社会人を経て(すでにDTMベースの作曲でプロとして活動もしていました)今年見事に受かりました。
我が事以上に嬉しいです。いやあ本当に良かった。肩の荷がおりました。
芸大の作曲科は1学年で15人、今年の4年生にも生徒が1人在籍しているので、
これはなかなかの勢力と言って良いのではないでしょうか笑
さて、今年の問題を拝見しましたが、(生徒のうちの一人が問題を全て完全に暗記していました)なかなか難しかったですね。
難しすぎる問題や易しすぎる問題だと実力差が出にくいのですが、まあ全員同じ問題を解いてきているわけですから、恨みっこなしですね。
芸大受験は残念ながら受験専用のテクニックが存在するのも事実ですが、それ以上に「一体何をさせられているのか、何を問われているのか、何を見られているのか」そのあたりを正しく認知する事が重要になってきます。
一度は誰かに師事した方が良いと思いますが、事情によりその余裕がない人もそこをはっきりと意識してみて下さい。
いつでも門戸は開いていますので、必要とあらばご連絡下さい。
さて、近年はコロナ禍による影響でオンラインによるレッスンを余儀なく強いられる事も多かったのですが、
作曲及び理論の学習という特質上、オンラインでもさほど障壁なくレッスンを行えた事はラッキーでした。
近年オンラインでのレッスンが増え、遠い地方はおろかイタリアやイギリスの生徒にもレッスンを行えるようになり
色々な立場の人に対して可能性がひろがりました。ひと昔前には考えられない事です。
さてその事について。
私は中学校の頃から東京の佐藤眞先生に師事し、毎週奈良からレッスンに通っていました。
仮にオンラインだったらどうだったのだろうか、と。
新幹線に乗るたびに思いますが、個人的にはやはり時間はかかってでも直接教えていただいて良かったと思っています。
とは言えかつては可能性がゼロであった選択肢が大きな負担もなく可能になった事が沢山あるのですから、
近年の技術と言うものは総体的に見て多くの人達、特に恵まれていない人達にとって素晴らしい恩恵を与えていると思います。
しかし失われた精神性や傷痕も大きく、だからこそ今はその不器用な精神性に芸術家のフロンティアが拡がっていると思うのですが。