2010-05-30 19:25:00

海の顕著な温暖化

テーマ:気候変動-現在

 NASANOAA によると、1993年以降、世界の海は表層だけでなく深さ700mほどにまで顕著な温暖化が見られることが明らかとなったそうです(元論文はdoi:10.1038/nature09043)。


 一般に、地球温暖化がどの程度進んでいるかを評価するのには気温データを用いますが、気温は天気などの影響を受けるため、ばらつきがかなり大きいという欠点があります。その点、海水温は天気の影響などをあまり受けずばらつきが小さいため、よりよい指標となります。欠点としては、全世界で海水温の観測が始まったのは気温観測が始まったのに比べ最近のことなので、過去数十年以上に遡ることができない事が上げられます。

 世界で約3200箇所存在するアルゴフロート や、それ以前のXBT からのデータを用いて解析した結果、世界の海に蓄えられた熱量は、全世界67億人が500個の100W電球をつけ続けた場合の熱量に匹敵する、だそうです(この例え、分かりやすいのか分かりにくいのか、微妙な表現ですね・・・)。数値にすると10^22J/年オーダーに達します。

 また、これは面積あたりに換算すると0.53~0.75W/m^2に相当します。IPCCによると、人為的な温室効果ガスの増加による放射強制力の増加は、0.6~2.4W/m^2とされていますので、海はかなりの熱量を貯蔵していることが良く分かります。


さまようブログ

図1:アルゴフロートの観測点。赤が日本が担当する部分。JAMSTEC HP より。



さまようブログ

図2:例えば、南緯35.779°、東経62.688°のアルゴフロートの観測データ。ここでは水温と塩分データを示している。アルゴ計画リアルタイムデータベース より。


 ということで、比較的深い海にまで温暖化の影響は及んでいることが明らかになりました。海の温暖化は熱膨張に伴う海面上昇に直結します。また、その比熱の大きさから、たとえ温室効果ガスの排出を即座に抑制できたとしても、しばらくは温暖化傾向は継続するであろう事を意味しています。

 人類は、二酸化炭素を初めとする(特に水溶性の)温室効果ガスだけでなく、熱量まで海に「捨てて」いたことになります。しかし、海とて無限のリザーバーではありません。海の温暖化は、いずれ必ず大きな影響をもらすことになります。

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

mushiさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

最近の画像つき記事
 もっと見る >>

コメント

[コメントをする]

コメント投稿

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。