学者への道は甘くない | "学者への道" in Arizona

学者への道は甘くない

二夜連続朝まで飲み明かした後の日曜日の夜。

Epic Cafeというヒッピーなカフェで、

ヘッドフォンから流れる浜省を聞きながら、

アジア人一人ホットコーヒーをすすり、

ローストビーフキッシュを頬張り、

パソコンをかたかたしてます。



ネットの細菌データベースから手作業でデータを自分のコンピュータに入力し続けるという単純作業にもあきてきたのでブログブレイクです。

7月21日からニューハンプシャーで行われる学会(Gordon Conference)で発表するポスターができました。

"学者への道" in Arizona

このゴードン学会はだれでも参加できるEvolution学会と違って、

参加するためには厳重な審査があり、

まだ世にでていない(publishされていない)重要な研究成果を発表し、

他人の研究を外部に漏らさないこと(privileged communication)を約束し、

最先端の科学を議論する、歴史と権威のあることで有名な学会の一つで、

研究者なら一度は参加してみたいあこがれの舞台



だからダメもとで参加申し込みをしたら初めは見事に断られました(笑)

でも数ヶ月後、参加者にキャンセルがでたとのことで自分にも声がかかりました(ギリギリw)。

自分の研究成果には自信があるのでギリギリ参加でも調子にのるわけです。



すると先日、Biology LettersとEvolutionに投稿してた二つの論文が、

見事両方、編集者側からリジェクト(拒否)されました (°Д°;≡°Д°;)

あんなに苦労して、何度も何度も教授と書き直して、自信満々で投稿したのに、リジェクトなんて、、、

ゴードン学会に参加できるいう自信はどこへやら。これにはショック。



幸い編集者、査読者のコメントはポジティブで「re-submission」(再投稿可能)という判断でした。

完璧なリジェクトなら再投稿を拒否されるので最悪の結果は免れたようです。

先輩の話しだと最近は、研究者が論文を投稿してから、出版されるまでの時間が短ければ短いほど雑誌のステータスになるので、

編集者側は、accept(掲載可能)し revision(添削)を求めるよりも、一度reject(拒否)し、re-submission(再投稿)を求めるほうが雑誌にとって都合がいいんだとか。

と自分を慰めてくれました。



査読者のコメントをすべて反映するにはかなり時間がかかります。

ただでさえ、調査の準備やら、研究室の引っ越し関連で忙しいのに、論文二本の再分析、再添削は気が進みません。

なので、今週末は逃げるようにワンピースを見たり、友達とできるだけ飲んで話すようにしてみました。

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学者の道は、そう甘くないな。

でも、

たとえ思うように進まなくても、

たとえ誘惑に負けそうになっても、

たとえノルマ達成が絶望的でも、

少しでも前に進んでいると思うなら、

今はそれでいい。



「どんなに遠くても辿り着いてみせる」

家路 by 浜田省吾



ここは地道にやれること一つずつやってみます(。・д・。)