室町通蛸薬師下ルの、京都市立明倫小学校。
1869年(明治2年)、京都の町衆たちの力(寄付)でできた小学校です。
地域の子供たちを育んできましたが、京都の中心部では少子高齢化が早くから進み、統廃合によって1993年(平成5年)、閉校。
しかし、再び町衆たちが知恵を出し合ったのです。「校舎を残したい」
というのも、昭和6年(1931年)に鉄筋コンクリート造りに改築された校舎は京都市内で最も豪華で、文化価値の高いものだったからです。
(のち、西館・南館・北館・正門及び塀は国の登録有形文化財に指定)
1996年(平成8年)に「学校跡地利用審議会」「京都市芸術文化振興計画」において元明倫小学校を「芸術文化交流センター」として活用する計画が策定され。
2000年(平成12年)4月 校舎を一部改装・増築し、「京都芸術センター」として生まれ変わったのです。
現在は裏千家の千宗室氏を館長に、芸術振興の拠点施設として活用されています。(公式サイトはこちら
)
この南館1階にあるのが「前田珈琲 明倫店」。
そう、小学校の教室をそのまま利用した喫茶店です。
お店の奥に続く廊下…なんとも懐かしい。(私はこの小学校ではありませんでしたけどね)
店内も教室の内装や備品をほとんどそのまま生かし、独特の空間を創りあげています。
明倫店限定の「シフォンケーキセット」。
添えられているアイスは、前田珈琲自慢のカプチーノソフトクリームです。
カプチーノそのまんまのほろ苦いソフトクリームは、口の中で香りながらすーっと消えてゆきます。
ころんとかわいい容器に入っているのは、シナモンパウダー。
お好みで適量(かけすぎ禁物!)かけると、さらに風味が引き立ちます。
ぼーん ぼーん
え?この懐かしい音は…。
ああ、柱時計も立派に現役なんや。
シフォンケーキは、大納言小豆入り抹茶味。
表面には、ほ~んのり抹茶風味のクリームが塗ってあります。
ホイップクリームをたっぷりつけて、いただきま~す。
う~ん、ふわふわで、抹茶の香りがとても豊かで、小豆の甘い風味がアクセントになって美味しい♪
喫茶でまったりしたあとは、校内(うん、校内だな)を少し散策。
その昔、階段の手すりをすべったのは、私だけとちゃいますよね?(笑)
教室のたたずまいそのままの南館2階は、談話室と制作室に利用されています。
談話室には数名の人がいましたが談話している人はなく、皆さん黒板に向かって“勉強”してはりました。
なにしろ、静寂の空間なのです。
校庭は、地域のスポーツ団体などが使用されているようです。
ええなあ、このゆるゆるとした感じ。
そういうたら小学生の頃は、悠久の時が流れておりましたね。
そうそう、前田珈琲さんの、肝心のコーヒーのことを書き忘れてました(笑)
スペシャルブレンド「龍之助」(このほか「冨久」「牛若丸」「弁慶」ブレンドあり)は、香りと甘みを重視した設計。
苦みを抑えてすっきりした味わいなので、食事や甘みにとても合います。
サンドイッチや、ナポリタンスパゲッティなどもとても美味しいので、皆様お近くに来られましたらぜひお立ち寄りください。
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