高度経済成長真っ只中のニッポンの家族にとって、デパートに行くことは裕福の証、ステイタスでありました。
そして「デパートの大食堂」で食事をすることは、今で言うなら高級ホテルのレストランに出掛けるようなもの。
精一杯のお洒落をし、ご近所さんには「今日はデパートで食事なんですよ」と誇らしげに報告し、ご近所さんも子どもたちに「今日はご馳走ね」「いいわねえ」と声をかける、そんな存在でございました。
しかし平成の世、今やどのデパートも大食堂があったフロアは「レストラン街」「グルメロード」といった専門店の集合体になり、往事の面影はすっかりなくなっています。
嗚呼、お子様ランチとクリームソーダー(←語尾は伸ばすこと)のときめきは遠い過去になってしまったのか…。
しかし!ここ大丸京都店では、連日満員御礼なのです「大丸ファミリー食堂」。
平日のお昼でも中高年の奥様グループ、ヤンママ親子とママ母、昼ビールを楽しむ老紳士の憩いの場。もちろん土日のランチタイムともなれば、同じフロア専門店よりも“行列のできる店”であります。
その魅力は、アットホームな接客に加え、やっぱりメニューの豊富さ。
ここは「ぐるなび 京都版
」のお店案内を引用させていただきましょう。
四季折々のグルメ紀行に出掛けませんか。和、洋、中、麺、喫茶の豊かな「味覚」を彩る私達がご案内します。
ゆったりとした店内に、和、洋、中、麺、デザートなどが色彩豊かに華を添えるグルメ紀行。「味覚」を演出した数々の料理の中から好みの品を見つけ出し、自分ならではの楽しい時間をすごしませんか。四季折々のおすすめメニューが勢ぞろい。特にここでしか食べられないのが中華の人気メニュー「あげそば」で、要チェック二重マルです。グルメ紀行の旅先は十人十色。是非、あなたも「味覚の旅」にお出掛け下さい。
これ、誇張でも偽装でもありません。ホンマに美味しいんです、ここのお料理。
そこらのファミレスやチェーン店のレストランなんか勝負になりません。
で、おすすめしたいのが“大人のお子様ランチ”と呼ばれている「洋風ランチ」。これって、いー歳した男性に大人気なのですよ(*^_^*)
でも胃袋のキャパが少ない私には無理、なので、もう一つの人気メニューをご紹介しましょう。
「野菜カレー」であります。
よくあるカレー専門店の野菜カレーって、たいがいネーミング倒れでせーぜー「じゃが玉人参以外の野菜ものってます程度ですよね?
そうそう、私が過去に遭遇したサイアクの野菜カレーは、冷凍中華野菜ミックス(ヤングコーンとか入ってるあれ)を解凍しただけで乗せてあるものでした…(怒)
けどはいっこちらはこのボリューム、そして多種類の野菜!
カブが乗ってるのがちょっとだけ京都っぽいかな?
カレーは業務用使用などではなくしっかり手作り(たぶん)、サラッとしていて辛口でスパイシー。
しかしカブ以外の野菜はすべて油通しして旨味を閉じ込めてあるので、カレーに負けることがありません。
カレーとしても満足、野菜メニューとしても納得。
大丸ファミリー食堂と人気メニューたち、これからも、いつまでも残っていてほしいものだと切に願っております。
●おまけ情報①
「デパートの大食堂」の栄枯盛衰については「DigiStyle京都(デジスタイルきょうと)」のサイト中、【デパートの大食堂に日本の食のグローバル化の足跡をたどる】がわかりやすいのでぜひお読みください。
http://www.digistyle-kyoto.com/sake/sake02-01.htm
http://www.digistyle-kyoto.com/sake/sake02-02.htm
●おまけ情報②
お子様ランチに関する記事
http://osaka.yomiuri.co.jp/depa/de80229a.htm?from=ichioshi
●おまけ情報③
「デパートの大食堂」を探してみたところ…。
☆マルカンデパート大食堂(岩手県花巻市)
http://r.tabelog.com/iwate/rstdtl/3000002/
★ダイシン百貨店ファミリー食堂(東京都大田区)
http://r.tabelog.com/tokyo/rstdtl/13003374/
などがB級ナイスな大食堂のようです。
このほか「京王新宿店お好み食堂」「松坂屋銀座店お好み食堂“蘭”」も健在のようですがちょっと価格帯がお高い模様。
高島屋日本橋店には「特別食堂」がございますが、こちらはめっさ高級版なの。誰か奢って~(笑)