bridge vol.49 2006/8 vol.14 「音なんかあんまりなくてもいいの」
-矢沢さん言ってましたけど、ファンはわかってたんですよね。彼ら白身も、何で俺たちはこんなにしつこくライブに行くんだろうと。アルバムはよくわかんないけどしょうがねえっていうか(笑)。
「ファンからも、頼むから雨のハイウェイみたいにわかりやすいのにしてよって、実際手紙来てたもん。永ちゃん、どうしちゃったの?って。
俺達を置いてけぽりにしないでくれよ。メロディはいいんだけど、やかましくてさって書いてある手紙がいっぱいあったよ。
でもさっき矢沢が言ったことに尽きるね。僕はミーハーだけど一生懸命で本気のミーハーなんですよ。それが僕を支えたってのはけっこうキーワードだし、間違ってないと思う。
そのミーハー心は時としてイタズラするときもあるんだけど、無駄じゃないから。だってそんなにピッタシカンカンではまってるのは妙におかしいし、気持ち悪い。
世の中そうじゃないからさ。だいたい、時代とピッタリはまったような人は、ずーっとヒット出していってもフッと消えちゃう。
ほんとはね、はまるわけないんだよ。なんだかんだと試行錯誤したりするものなのよ。だから僕思ったんだ。これは悔しいというのとは違う、こうして自分が続いていることは評価だと思おうと。
もしオマケをもらうなら、今回の『YOURSONGS』を聴いた人が矢沢永吉って音楽家だったんだねって言ってくれると思うの。よくぞ言ってくれました、俺は音楽家なんだよって」
-(笑)。
・・・続く
bridge vol.49 2006年8月号 矢沢永吉インタビュー目次
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