2008/11/23 勝間和代氏講演会 in 慶応大学 「人生をグーグル化させる方法」 | 矢沢永吉激論ブログ

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自己紹介の前に勝間さん
「慶応大学生の人とそれ以外の人の比率を教えてください」
慶応大生が全体の6割

「私のことをメディア等で知っている人は手を挙げてください」
ほとんど知っている。

今までスーダンに行っていました。
今日は慶応大学の経済新人会の依頼で来ました。
経済学部在学中の甥から頼まれました。

講演の依頼は学生向けのものを優先しています。
今の日本は若者に冷たい社会だから。
予算の配分は若年層に8%、高齢者が80%
10:1の格差がある。

中学から慶応でお世話になっている。
中1でマイコンが欲しくなって親に毎日買ってくれと言いつづけた。
1年間欲しいと言い続けて買ってもらった。
それが13歳の時。
その後毎日3時間、長い日は数時間

パソコンを使う生活を27年続けている。

子供を大学4年の時に生んだ。
日本の会社では就職できなくて

アメリカの会計事務所から始めて4社で働いた。

最近の金融危機でアメリカの企業が失墜しているが

思考術の汎用性ではやはり向こうの方が優れている。
欧米の企業と比べると日本の会社は

思考の汎用性では7割程度。

中等部から慶応にいるが入学前は親は否定的だった。
慶応には独立自尊の精神がある。
私には同調思考がないので合っていた。
慶応では先生と呼ぶのは福沢さんのみ。

勝間さんは子供が3人いる。
これは大リーグボール養成ギブスをつけて生活するようなもの。
21-22歳の頃から子供に時間が取られていたが

こういう生活をすると時間を効率的に使うようになる

子供は高校3年、中3、小4。
結婚出産は早いほうがいいと思う。
早くからいろんな経験をして効率よく時間を使う練習をするといい。

書籍の販売は累計180万部くらい

今の若者は43%が親の世代と比べて今後生活が悪くなると考えている。
努力が報われない社会だと考えている。

統計的にみると戦後は階級移動が2人に1人あったが

現在は6人に1人に減っている。
慶応の学生は比較的恵まれてる

今は若年層の失業率が8%になっている。

上の世代からは若いやつは根性が足りないといわれる。

情報がなく金もないのは不幸。
次に不幸なのは情報はないけど金はあること。
振り込め詐欺など金はあるけど情報がない人が狙われる。
金をなくすのは早い。

メールの平均的な使い方
少ない人は5通くらい。
多い人は20-30通発信している。
受信はその4-5倍
これは自分の貨幣を配るのと同じ。

年収1500万まで幸せ曲線は直線

1%の本質を見極める6つの技術
マッキンゼーに6年いて200のフレームワークを叩き込まれた。
1.「フレームワーク力」をつける
本でフレームワークを著書に21個書いてる
フレームワークは事象が既存のフレームワークにはまりきらない時に役立つ
なければ自分で作ればいい

例)
3C

「市場(customer)」

「競合(competitor)」

「自社(company)」


4P

「製品(Product)」

「価格(Price)」

「流通(Place)」

「プロモーション(Promotion)」

2.ディープスマート力
フレームワークでは解決できないことの「勘」「経験力」で見通す力

3.「失敗力」をつける
成功からは学べない
リスクを負わないところでは迷ったら危険な方を選ぶべき

4.「ベスト・プラクティス」の共有で学びを分けてもらう

5.自分の価値を出せないところはバッサリ捨てる

「to do list」
「not to do list」
やらないリストをつくる。

6.本代をケチらず良書を読む
最近の若い人は本を読まない
若い頃は本屋で3-5時間立ち読みしていた。
ネットの情報より良質な情報が多い。
本はお金を払うコンテンツであり、

編集者が書籍として流通させる過程でつまらないものは淘汰される
海外の良書を選ぶのがいい。

日本人は1億2千万で世界は60億人。
洋書なら10倍以上の情報を吸収できる可能性がある。


インプット力を高める6つの技術

1.何はなくともノートパソコン。自分の補助脳として使い倒す

2.フォトリーディング、親指シフト、マインドマップなど、

自分ならではのOSを整える
古い学校教育では読書は最初のページから一字づつ読んでいくが

全体を一度に把握して読みたいところをスキャニングする

3.アナログ入力とデジタル入力をバランスよく使い分ける
本の力10%をどれだけ吸収するか。

4.マスメディア情報を減らし、実体験、他者体験、良書を三大情報源とする
テレビのディレクターには地方在住の高校卒向けの人に向かって

しゃべってくれと言われるがなかなかできない。

5.目以外の感覚器、特に耳をもっと活用する
HDDは体にあると考えている
臓器移植をすると相手の記憶が伝わってくる。


アウトプット力を高める6つの技術

自分独自のアウトプットを作って、インプット情報を自分で確かめてみる

統計的には喫煙は1本で3分寿命が短くなる
禁酒 5人に1人はアルコール依存症である。
最初からやらないほうがいい。

本当に自転車で来てるんですかってよく言われますが今日は徒歩で来ました。
15km以上は公共交通機関を使い5kmまでは自転車、1kmくらいは徒歩です。

人脈をつくる
コミュニティ・メーリングリスト、ランチミーティングなどを活用

「効率10倍アップ」のコツを13文字でまとめる
浪費をしない
投資を惜しまない

Chabo!
http://www.jen-npo.org/chabo/

著作の10%の印税の20%を寄付している。
5ヶ月で2000万だと井戸を3つくらい。
学校を作ることに協力している。
スーダンはエジプトの下、ウガンダの上。
小学校は青空教室で移動校舎。

人間、半径1.5m以内のことになるとやる気になる。
収入5%くらいを社会的な活動に使うといい。

スーダンには日本の税金は300億使われている。
ほとんどが国連経由でユニセフやJICAなど。
NGOを通じて行っている。
日本のプレゼンスや発言権を増すために必要。

キャリアアップとツキについて
仏教の「三毒」追放がキャリアアップとツキに効果がある。
妬まない 怒らない 愚痴らない。 

競馬予想記者が当たる確率は普通35%くらい。
3つを実行したところ、当たる確率が45-50%にアップした。

2001年
ワードの48ポイントのフォントで
「妬まない 怒らない 愚痴らない」
をプリントアウトして机の前に張ったら変化があった。
タバコ・お酒をやめることができた。
ストレス解消のためのタバコ・お酒だったが

ストレスがなくなったので、やめられた。

2005年
初めて出版した本は6000部しか売れなかった。
「お金は銀行に預けるな」
6歳年下の山田真哉さんの「さおだけ」は160万部。
でも2chに批判のスレッド立てても意味がない。

ツキのコツは「与えて・与えて・与えまくる」こと。
Give &Take の発想では、まだまだ効果が低い
一番効果があるのはGive&Give&Give&Give&Give
それくらいGiveしておくと、頼まなくても、

周りの人が勝手に助けてくれるようになる

山田さんは「ものすごく努力してた」。
何十冊もリュックに詰めて本屋を回り、

自分で日経に新聞広告を打ち、

内容も2年かけてひらがなと漢字の分量バランスまで吟味した。
勝間さんもそれに習って自分でポップをつくったりした。


三毒追放で、嫌なことは忘れてしまう。
GW前の週刊誌の中傷記事を読んだ。
「勝間和代は男には投資下手」

その後、10年前の友人から連絡があった。
物事は良し悪し。

努力不足の4段活用
努力不足 → 責任転嫁 → 被害者 → 加害者

15の提言と3つの提言

一人でも多くの人が投票しましょう
投票率60歳以上は8割、20代は4割
人口は1.5倍、発言力は3倍
政治家は老人が多い

政府の情報公開と数値目標をもっと充実させましょう

終身雇用を考えなおし、柔軟な雇用体制をもっと検討しましょう
40-50歳の社員が増えてコストが高くなると若年層が困る。

男女共同参画・少子化対策

ワーキングプア・貧困対策
正規雇用と非正規雇用の均等待遇
最低賃金の引き上げ
時給1000円

勝間和代のクロストーク
http://mainichi.jp/select/biz/katsuma/index.html

勝間さんの座右の銘
「未来は過去の蓄積からしか決まらない」
「起きていることはすべて正しい」

質疑応答
「国会議員や官僚についての見解を教えてください」

国会議員には100人くらい会っているが多くは善人。
町内会長の親玉みたいなイメージです。
政策や経済のことは詳しくない。
政策は官僚が考えている。
局長、課長クラスはいい人が多いができることが少ない。
キャリア官僚の数が少なすぎて忙しすぎる。
国会の答弁など下働きが多い。
構造的な問題です。

国会議員は半分でいいと考えている
私なら官僚の仕事をグルーピングする
今の人たちはそこそこやってると思う。
マスコミもいいことは褒めるべき
たまにはいいことをやってるから
国民が官僚と議員を育てることが必要。

雇用の問題については強制法規がいいと考えている
非正規雇用を非合法化する

SRIとCSRについて
社会的責任投資(SRI:Socially responsible investment)
企業の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)

マッキンゼーで一流企業の経営者と接してきたが

この地位にある人がこれくらいしか考えてないのかと驚いた。
社長は2-3年で変わってしまうからそこまで考えない
オーナー企業の社長は例外
5-10年続けているのでいろいろ考えている。
統計的にはキリスト教系の社長が経営者のことが多い
長寿企業の5%
勝間さんはキリスト教ではなくあくまで調査によるもの。

以前SRIのファンドを立ち上げようとしたがまだできていない。
2006年から始めて商品設計も継続して練っている。

NTTの社員の人からの質問
「転職を考えている」

勝間さんは通信アナリストをやっていてNTTのことはよく知っている
大企業のいいところはうまく立ち回れば若くても

実力次第でいろいろな経験ができることが多い。

日本の問題はベンチャーが育たないこと。
この10年で育ったのはソフトバンクくらい。
今後改善する必要がある。

会場は800人収容で告知はネット以外では

ほとんどなかったに関わらず立ち見が出ていました。
反論できる点はありますが内容はよかった。
大前研一ほどグローバルではないが

以前聞いた舛添さんの講演よりははるかに面白かった。
今回は学生向けの講演でしたがもっと突っ込んだ

難しい話を聞いてみたくなりました。