柏崎刈羽原発について東電桝本顧問の説明と大前研一の解説 | 矢沢永吉激論ブログ

矢沢永吉激論ブログ

全国矢沢永吉激論学會集団。

サンデープロジェクトでの東電桝本顧問の説明

設計は昭和50年に行われ、断層については去年から調査を始めていた。
阪神淡路震災以降に全国的に耐震調査を行っている。

火災が起きた原因は建設されている設備の地盤の違いに震災時の揺れが違ったため配線がショートしたから。

サンプロの財部さんはこの点を行政の指導する原発の設計思想に根本的な原因があると指摘。
つまりコスト的な理由で設備の重要度、危険度に段階をつけているのが原因。

桝本顧問の主張は最も重要な原子炉の事故は回避できており火災や水漏れは外部の事故であるということ。
水漏れの量はドラム缶6本分。
内部のクレーンの故障は事故には至っておらず放射能漏れは自然にある放射能の12億分の1。
火災については内部の配管が破損したために対処が遅れた。
原子炉内部は冷却できている。
継続的に排水の海への排出口は監視しているが問題は起きていない。

再稼動は早くて来年の秋。
それまでは既存の火力発電所を集めて対処する。


大前研一ライブでの説明

元日立製作所の原子炉の設計者としての見解。
沸騰水型原子炉(BWR)でトラブルが起きたときはまず制御棒を入れる。
ダメだった時は原子炉の上からホウ酸水(ボロン)を注入して中性子を吸収する設計になっている。

普通の耐震設計は100ガル-200ガルを想定しているが今回は600ガルと予想を超えた規模にかかわらず7つある原子炉の全部が止まってしまった。
普通はこういう実験はできないが最初の段階で事故を回避できたことは評価できる。
最も重要なのはいかに不慮の事態の時に対処できるか。

現在は全部止まってしまっているのでディーゼルエンジンの非常用発電装置を動かしている。

放射能漏れは圧力制御プールの蒸気を逃すところで漏れたことが原因。
普通はこの汚染された水は高知県あたりに持っていって50-100年冷やす。

今後の主な改善点は2点。

全部の原子炉が止まってしまった時のために非常用の火力発電所を併設する必要がある。

圧力制御プールの水漏れを防ぐ設備を改善する必要がある。

IAEAの査察を受けろという意見があるがこれには賛成。
いかに日本の原発が安全かを全世界に証明できる。
今回のトラブルも海外の研究者と共有することは将来的に有効である。

例えばドイツの原子炉がチェックを受けたときは800箇所くらいの不具合が見つかった。
単純な比較はできないが自動車が普通に乗れても車検でいろいろ見つかるし感情論で論ずるべきではない。


桝本顧問の説明は田原さんの質問に答えたもので大前研一は自分の放送局で製作している番組内で解説したもの。
原子炉内部の説明は大前さんの方が明解です。