今回はまったく個人的な感傷に終始する内容になって大して目新しい情報も分析まがいの文章もありません、という前置き。
アルバム発売、というビッグニュースの影に隠れてしまった感じもするPerfumeの新曲
『Baby cruising Love*マカロニ』
オリコンウィークリーチャート3位、という快挙について。
3位というランキングや推定売り上げ3万4千枚、という数字に対する評価には人それぞれの意見があるでしょう。
3位なんてすごい、おめでとう、とPerfumeとともに喜ぶ方もいれば、いや、もっと上に行けたはずだ、と兜の緒を締めなおす方もいるんじゃないか、と思います。
でも個人的に、今回の新曲発売であらためて感じた喜び、それは、僕たちの愛するPerfumeが、きちんとしたプロモーション活動さえあれば、世間的に誰もが納得するだけの数字、数値を上げることの出来る、プロフェッショナルなアーティストなんだ、ということが証明されたこと、なんです。
去年の8月くらいにようやくPerfumeを知ったに過ぎない「新参」にこんなことが言えるのか、という気もするんですけど、僕は『リニアモーターガール』でのメジャーデビュー後『三部作』が発売当時、まったく売れなかった、ということが悔しくて悔しくて。
Perfumeの実力を考えたら、彼女たちを支える楽曲、映像、振り付けのスタッフの仕事振りを考えたら、どんなに遅くたって『エレクトロ・ワールド』で売れてなければおかしかったんじゃないか、と思えて仕方がないんです。
『シティ』でプチブレイク、『エレワー』でブレイクを果たしていたら。
僕は、新曲が出るたびに繰り返される「エレワーみたいな勢いのある曲でなけりゃ」みたいなことを言う意見にどうしようもなく違和感を感じてしまうし、『三部作』はもはやPerfumeの代表曲ではない、と考える人間ですが、それは、いわゆる三部作を低く見ている、ということとは違うんですね。
この素晴らしい三部作すら、過去の名曲にしてしまえるほど、その後のPerfumeの活動も素晴らしいじゃないか、ということを言いたいだけなんです。
『三部作』、大好きです。
そして、全国インディーズ最後のシングル『ビタミンドロップ』から一年間というブランクを経て、ようやく決まったメジャーデビュー後のこの『三部作』を、目いっぱい、懸命に歌い踊る当時のPerfumeも。
3位とは言わなくとも、オリコンのランキングで上位に入る今の喜びのほんの少し、三分の一ほどでも、当時の彼女たちが知ることが出来ていたらな、と考えてしまいます。
だって、当時すでに彼女たちには、今とまったく変わらない、パフォーマンスの実績と実力があったわけですから。
今現在、オリコンのウィークリーチャートでトップテンの上位に入れた、ということは、過去の、少なくとも『三部作』の頃のPerfumeにも、その資格も実力もあったんです。
彼女たちに足りなかったものはありません。
何かが足りなかった、とすれば、それは彼女たちの実力、魅力をきちんと評価して、それに見合った、プロフェッショナルなプロモーションを、きちんとしたプランと、潤沢な予算を与えるべき立場にいる人たちからの信頼。
仕方がなかったのかもしれません。
誰がブレイクするか、なんてこと、誰にも分からないことなのかもしれません。
でも、当時のPerfumeにだって、イベントのたびに集まる熱心なファンも、音楽的に彼女たちの作品を評価するいわゆる業界の人だっていて、それだって規模の大小はあっても現在とそれほど変わるものでもないんじゃないか、と思えて。
「もう、僕にもどうなるか分からない」
マネージャーからそこまで言われて大学進学を考えた『コンベス』発売当時のPerfumeの3人に、誰か教えてあげてほしいんです。
「君たちのライブは毎回チケットが秒殺で完売になって、会場の盛り上がりなんて危険を感じるほどで、CDが想像もつかないほど売れて、尊敬するアーティストも参加する音楽イベントにも参加できて、尊敬するアーティストの楽屋には君たちの音楽が流れていて、電車の窓からは君たちの姿が大きく映った看板が見えるんだよ。ものすごく売れちゃうんだから。」
Perfume、およびスタッフの皆さん。
おめでとう、色々なことに対して▽・w・▽ノ~