東武東上線のときわ台駅で、自殺志願の女性を救おうとして犠牲になった警察官について、新聞やテレビで美談として報道されている。
確かに、彼の公のため、都民のために体を張った行為は讃えられるべきである。
しかし、そこで思考停止してしまってよいのか。
その精神(警察官魂)は素晴らしいことだが、実際問題として、警察官にも個人の生活がある。素晴らしい精神は持ちつつも、今回のような事例で命を落とすようなことがあってはならない。
どうしたら、彼は職務(自殺志願者の命を守ること)を果たし、かつ彼自身の命を守ることができたのか。
報道でしか事情を知らないので、本当の対策となるかどうかは解らないが、例えば、
○自殺志願者(や突発的行動に出る恐れのある者)については、積極的に、行動を制約する手段(縄による緊縛など)を警察官が取ることを、警察として規定し、世間一般を含めマスコミも容認する。
などということが必要ではないか。
現在の報道では、例えば、警官が犯人確保に際して銃を使用すると、それだけであたかも警官が悪いことをしたかのように扱う例がある。
また、パトカーで追跡中、逃げた人物が交通事故を起こすと、警察が悪いかのような報道がある。
おかしいのではないか。
世の中を守る警察に対して、本当におかしい不正は大々的に報道するとしても、現場の警察官の判断に対して、マスコミ(や我々一般人)はもっと寛容になるべきだと思う。