【8892】日本エスコン (東証1部) ---
現在値 311円/100株 PER6.58 PBR1.31 6月優待 12月配当
京阪神を中心に分譲マンションを展開。09年に事業再生ADRを終結。
配当金は12月一括の12円の配当で、配当利回りは3.82%となります。
日本エスコンは株主優待制度を導入しており、1,000株以上を1年以上保有する
株主に対して、6月末に1,000円相当のクオカードを進呈しておりますので、配当
金と合計した配当優待利回りは約4.18%となります。また2年以上の継続保有で
3,000円のクオカードになる長期優遇制度も導入しています。
業績を確認していきます。
■2013年12月期 売上高 135億円、経常利益 12億円 EPS 31.1円
■2014年12月期 売上高 188億円、経常利益 20億円 EPS 34.6円
■2015年12月期 売上高 277億円、経常利益 31億円 EPS 44.7円
■2016年12月期 売上高 327億円、経常利益 33億円 EPS 47.7円 ce
□2016年6月中間 売上高 125億円、経常利益 13億円 EPS 23.0円 (8/8)
2016年6月中間期の売上高は前期比34.9%増の125億円、経常利益は同57%増の
13.7億円となり、ほぼ期初計画線となる大幅な増収増益を達成しました。主力の
不動産販売事業において、分譲マンション等の引渡が111戸あったほか、大阪市
中央区の一棟レジやこの度開発が完了した大型複合開発である「福岡春日PJ」
の用地売却などが順調に進捗しました。
なお2016年12月期通期予想については期初予想を据え置いており、売上高は
前期比18%増の327億円、経常利益は同5.5%増の33億円となっております。今期
の分譲予定戸数は516戸を予定しており、このうち中間時点で既に85%の住戸の
契約・引渡が完了しているほか、棚卸資産も半年前の270→380億円に100億円
以上激増しているので、飯のタネには当分困らない状況です。
また今期末を最終年度とする4年中計は、度重なる期中上方修正の連発により
昨年の11月に売上高280→308億円、経常利益が24億円→33億円に増額されて
おりますが、既に今期の期初段階からローリング後のこの数値を超過する予想を
出してきているので、中計は達成どころか再増額必至の状況と言えそうです。
来期からは新しい中計がスタートしますが、今期のうちに商業底地リートである
「エスコンジャパンリート投資法人」を設立しており、新しいイグジット先ができる
ので、向こう2~3年は数字が作れそうです。また、ホテル分野では全国各地で
物件を買い捲っているほか、傘下にホテルリートを擁するいちごグループと業務
提携(当社がパイプライン側)したことに加え、有力新興外食のバルニバービと
もJR大津駅の「CALENDAR HOTEL」事業で提携しており、今後のホテル事業
は開発からオペレーター、出口の確保まで多層的な利益確保が可能となります。
ただ有利子負債もわずか半年で390→490億円に100億円近く増えているので、
自己資本比率的にはまだ余裕はあるものの、そろそろ手元が寂しくなってきた点
は留意する必要がありそうです。当社は本年6月に東証一部指定を受けており、
信用力が高まったほか、ゼロ金利政策等も相まって、新規調達金利は1.5%まで
下げられていますが、増資は12年にあの日成ビルド工業相手に180万株(@66円)
を刷って、わずか1.2億円を調達して以来4年弱やってないのは気になります。
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