
【7164】全国保証(東証1部) --
現在値 3,525円/100株 PER14.9 PBR3.55 3月配当 株主優待
独立系の信用保証最大手。金融機関全業態との提携の住宅ローンが柱。
配当金は3月一括55円配当のため、配当利回りは1.47%となります。
全国保証は株主優待制度を実施しており、3月末に100株以上を保有
する株主に対して、5,000円分のクオカード(またはカタログギフト)を進呈
しておりますので、配当優待利回りは約2.97%となります。
業績を確認していきます。
■2013年3月期 売上高 250億円、経常利益 113億円、EPS 120円
■2014年3月期 売上高 270億円、経常利益 155億円、EPS 136円
■2015年3月期 売上高 295億円、経常利益 241億円、EPS 219円
■2016年3月期 売上高 319億円、経常利益 263億円、EPS 250円
■2017年3月期 売上高 337億円、経常利益 251億円、EPS 251円 ce
□2016年9月中 売上高 134億円、経常利益 75億円、EPS 109円 ce
2016年3月期通期の売上高は前期比8.1%増の319億円、経常利益は同
9.0%増の251億円となりました。積極的な営業展開により提携先金融
機関が計画715社のところ726社まで上伸して売上(正確には営業収益)
段階から計画を上回ったほか、代弁の発生率が低位に推移したため、
営業費用が想定超で圧縮されたため、大幅な経常増益となりました。
なお今2017年3月期の売上高は5.8%増の337億円、経常利益は▲4.4%減
の251億円を計画しております。前述のとおり提携機関数の拡大により
保証債務残高がハイピッチで積み上がっており、既に残高10兆円を達成
したため、売上高は続伸となる見込みですが、債務保証損失引当金繰入
額を保守的にみているため、期初時点は減益予想となっています。
今期は3年中計の最終年度となりますが、定量計画値である売上高325
億円、経常利益188億円は2ヵ年で半ば達成しているほか、最重要KPI
である保証債務残高10兆円・単年実行高64,000件・提携機関720社も
達成確実となっています。当社の場合は中計で風呂敷を広げすぎない
傾向があるため、額面通りの数字を見込んで大丈夫かと思います。
ということで、基本的には前受収益を取り込んでいるストック型モデル
でもあるため、当面死角なしという評価となりますが、懸念点としては
事業環境的には今がピークに近いということです。金利がマイナス圏で
あり、消費税増税も先送りされ、不動産融資も活発化しており、失業率
も低位に推移している現況は攻守両面で絶好の環境ですが、ひとたび
景気が冷え込むと新規保証実行も既存貸倒の両方が悪化するので、
会社側が盛んに主張する事業シェア拡大余地(6→10%)の伸び代分で
カバー出来る話ではないので、現状の市場評価は妥当だと思います。
事実、会社側もこれだけ業績が順調にも関わらず配当性向は22%(以下!)
ですし、配当予想も数字が確定する期末まで絶対に増額していません。
もし中計達成となる今年度の配当性向が22%で据置かれた場合、会社
側の中長期的な見通しがネガティヴであると捉えるべきかと考えます。
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*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。




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