IFRS移行で増資も解決!?クリエイト・レストランツHD(3387)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3387】クリエイト・レストランツHD(東証1部) --

現在値 1,019円 PER22.9 PBR4.02 2月配当優待 8月配当優待

SC等の飲食フロアにビュッフェやカフェ展開。立地ごとに業態開発。
配当金は2月8月の年2回で合計13円で、配当利回りは1.28%となります。

クリエイトレストランツは株主優待制度を実施しており、100株以上の
株主に対して、年2回3,000円ずつのお食事券を配布しておりますので
これらを合算した配当優待利回りは約7.16%となります。

業績を確認していきます。
■2013年2月期 売上高 371億円、経常利益 28.2億円 EPS 4.0円  
■2014年2月期 売上高 525億円、経常利益 37.9億円 EPS 20.4円
■2015年2月期 売上高 693億円、経常利益 43.8億円 EPS 68.8円
■2016年2月期 売上高1032億円、経常利益 73.0億円 EPS 35.1円
■2017年2月期 売上高1180億円、経常利益 79.0億円 EPS 44.5円 ce
□2016年8月中 売上高 583億円、経常利益 34.0億円 EPS 22.2円 ce

2016年2月期の売上高は前期比49%増の1,032億円、経常利益は同67%
増の73億円となり、期初計画を上回り売上/利益ともに約5割レベルの
増加となりました。オリックスから買収したKRフードとOLCから買収した
RCジャパンが増収に大きく寄与したほか、既存店が100%水準で推移
したことにより、食材費高騰をしのぎ、利益も増額して着地しました。

今2017年2月期については売上高が14.3%増の1,180億円、経常利益が
7.6%増の79億円を計画しています。SFPダイニングの変則決算による
数字落ちが影響するものの、前期に買収したKR社が通期で寄与する
ことで、増収増益基調が維持されます。

またかねてからの中計目標値である、来2018年2月期の売上1500億円/
経常益107億円は維持しているものの、今期の経過予想値に関しては
ややショートする見込のため、今期も新規のM&Aが最低1~2件はない
と中計の達成は困難です。なおローリング計画のため2019年2月期の
値も開示されており、売上1750億円/経常益130億円でみています。
(※向こう3年間の売上高CAGRは20%弱、経常利益CAGRは20%超です)

ただM&Aの原資となる資金が枯渇気味であり、長短合わせた借入金が
約300億円もあり、現金その他でネットしても約180億円の有利子負債
残高がある計算となります。そのため、以前は配当性向40%を大きく
超えた性向60%水準で配当することがあったものの、最近では基準の
性向30%ギリギリで配当するようになりました。

こういった配当方針の変化から読み取れることは、やはり会社側と
しては現金の流出を出来るだけ減らそうとしているということであり、
株価が上場来高値圏にあることを鑑みれば、ここらでエクイティFを
一発やりたいというのが本音ではないかと思います。

一応当社にも隠し玉があり、すかいらーくやコメダホールディングスと
異なり、まだIFRSに移行していないため、153億円ののれん代と年間
8億円の償却費については、浮かせる余地があるということになります。
つまりIFRSに移行すれば、適当に増資しても希薄化を埋められます。
M&Aが多い当社にとってIFRS移行は既定路線と思いますが、さて。

*参考記事① 2015-11-24 1,065円*(3,195円) --
祖業のレインフォレストカフェを買収、クリエイト・レストランツHD(3387)。

*参考記事② 805円*(2,416円)
オリックスから「かごの屋」を150億円で買収、クリエイト・レストランツHD(3387)の短評。


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