Jフロント傘下で再建中、千趣会(8165)から株主優待が届きました。 | なちゅの市川綜合研究所

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【8165】千趣会(東証一部) 投資判断 新規Inline

現在値 746円/100株 PER今期赤転 PBR0.65 6月配当優待 12月配当

「ベルメゾン」展開するカタログ、ネット主体の通販大手。頒布会に特徴。
配当は年2回の合計8円で、配当利回は1.07%となります。

千趣会は株主優待制度を導入しており、6月・12月末に100株以上を保有する
株主に対して、1千円分の商品券進呈していますので、配当優待利回りは
約3.75%となります。なお長期保有により1年あたり500円ずつ商品券が加算
されるため、3年以上の保有で最大で5.76%の利回りが確保できます。

業績を確認していきます。
■2012年12月期 売上高 1,457億円、経常利益 27.6億円 EPS 46.9円 
■2013年12月期 売上高 1,415億円、経常利益 46.3億円 EPS 93.4円  
■2014年12月期 売上高 1,425億円、経常利益 35.4億円 EPS 41.5円
■2015年12月期 売上高 1,355億円、経常利益▲31.5億円 EPS▲89.5円 修正ce
□2015年6月中間 売上高 681億円、経常利益▲10.6億円 EPS▲26.5円

今2015年6月中間期の売上高は前年同期比7.9%減の681億円、経常利益
は赤字転換の▲10.6億円となり、期初計画を大きく割り込みました。
前年同期比の消費税反動減が響いたほか、縮小傾向のカタログ販売だけ
ではなく、ネット販売も売上高段階から大きく落ち込みました。主力の
衣料品、インテリア、生活・服飾雑貨は全て2桁減となっています。

そのため中間時点で通期減額修正を余儀なくされており、通期の売上高
は前期比▲4.9%減の1,355億円、経常利益は同赤字転換の31.5億円へと
修正しております。本来であれば消費税反動も和らいでくる筈ですが、
下期に盛り返しのための広告費を積み増すことで利益率が悪化します。

当社だけでなく同業のニッセンも構造的にやられており、そちらは7&iの
支援を仰ぐことになったのですが、当社の場合は5月にJフロント相手に
100億円規模の第三者割当増資(@846円)を行っています。早速7月から当社
PB商品を大丸・松坂屋のリアル店舗で販売したり、逆にベルメゾンネットで
販売してあげたりという取組みを既に始めていますが、Jフロントが引受
した約22%に及ぶ当社株券はもう結構な含み損になっているので、成果が
出なければ追加買付やニッセンの様な大リストラがあるかもしれません。

以上、投資判断についてはInlineでカバー開始します。
2018年に営業利益100億円目指す中計は、2年目で早くも頓挫の気配です。

当社はジリ貧の通販事業から急速に多角化を進めており、3月に大阪ガス
子会社からゲストハウスウエディング会社を買収したことに加え、9月2日
にはワタベウエディングの34%の株式の公開買い付けを済ませました。

ビジネスモデル上構造的に苦しんでいて、第三者割当増資を受けたばかり
の立場なのに、他の公開企業のTOBして筆頭株主になるのはいくらなんで
も早急過ぎる・・・というか何か他の圧力の存在を感じずにはいられません。
要はJフロントの代理でウエディングの取込をしている可能性があります。

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特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。
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