ついに千趣会まで持分法適用会社化、J.フロント リテイリング(3086)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3086】J.フロント リテイリング(東証1部) 投資判断 新規Inline

現在値 2,159円 PER19.9 PBR1.52 2月配当優待 8月配当優待

百貨店の大丸と松坂屋が統合。関西、中京圏が地盤。子会社にパルコ。
配当金は2月8月の年2回で合計26円で、配当利回りは1.20%となります。

J.フロント リテイリングは株主優待制度を実施しており、100株以上
の2末・8末株主に対して、10%割引優待カードを進呈しております。
このカードは有料催事も同伴者1人まで無料となるため、1,000円の催事
に年2回行ったと仮定した場合の配当優待利回りは約2.96%となります。

業績を確認していきます。
■2012年2月期 売上高 9414億円、経常利益 229億円 EPS 71円 
■2013年2月期 売上高 10927億円、経常利益 322億円 EPS 46円  
■2014年2月期 売上高 11463億円、経常利益 405億円 EPS 119円
■2015年2月期 売上高 11495億円、経常利益 404億円 EPS 75円
■2016年2月期 売上高 11770億円、経常利益 425億円 EPS 106円 ce
□2015年8月中 売上高 5710億円、経常利益 199億円 EPS 66.3円 ce

前2015年2月期の売上高は前期比微増の11495億円、経常利益は同微減
の404億円となりました。10月の中間時点で通期売上高を増額修正しており
ましたが未達となり、経常利益に関しても消費増税の影響を埋めるまで
には至らず、計画比・前期比ともに割り込む結果となりました。

それでも営業利益に関しては5期連続の増益を確保した他、松坂屋銀座店
の建替休業や松坂屋上野店の4割減床など大きな減収要素があったこと
を考慮するとかなり善戦したと言えます。また、インバウンド向けの免税品
に関しては14年2月期比135%増の151億円と爆発的な伸びを示しています。

今2016年2月期の売上高は2.4%増の11770億円、経常利益は同5.2%増の
425億円を予想しています。主力の大丸松坂屋百貨店の東京店がアクセス
向上などにより増収を見込など、旗艦各店の伸びを予想しているほか、
増税後も比較的堅調に推移している外商部門に注力していく方針です。

この他にも連結子会社のパルコが引き続き増収増益基調を継続しており
大丸松坂屋百貨店の37%ほどの売上高に過ぎないものの、こと営業利益
に関しては同社の約半分を稼いでいるため、大きく利益貢献しています。

以上、投資判断については新規Inlineでカバー開始します。
中期的にポジティブであるものの、株価訂正が進んでいるので中立です。

前期配当については株式併合考慮後で14年2月期比3円増配の25円とし、
今期はさらに1円増配して26円(配当性向24.5%)を予想しております。当社
は30%の配当性向を目標としているほか、ROE8%の目標値やスチュワード
シップコード云々の話も説明会資料に掲載しているような温度感のため、
年間30円くらい配当を出すようになる日は比較的近いと思われます。

ただ個人株主としては配当もそうですが、4月に2割強の株券を握ることと
なった同じく在阪の千趣会との協業具合が気になります。さらに持分を
増やすようなことになれば、以前のパルコの時と同様に株主優待の相互
利用?みたいな拡充策が出てくるかもしれません。

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