磯丸水産が上場!SFPダイニング(3198)の業績を速攻レビュー。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3198】SFPダイニング(東証2部) 投資判断 新規Inline

現在値 1,317円/100株 PER19.2 PBR 8.97 9月無配 株主優待なし

居酒屋「鳥良」「磯丸水産」の経営。クリレスHD傘下。
配当は無配予想となっており、株主優待制度も実施しておりません。

業績を確認していきます。
■2011年9月期 売上高 50億円、経常利益▲0.6億円 EPS ---.-円
■2012年9月期 売上高 137億円、経常利益 8.7億円 EPS 6.6円 
■2013年9月期 売上高 154億円、経常利益 13.5億円 EPS 28.8円  
■2014年9月期 売上高 200億円、経常利益 19.8億円 EPS 56.1円
■2015年9月期 売上高 286億円、経常利益 31.5億円 EPS 69.4円 ce

締まったばかりの前2014年9月期も業績は好伸となり、売上高が前期比
約30%増の200億円、経常利益に至っては45%増の20億円弱ということで
売上高は毎期連続の2桁成長、経常利益は2期連続の50%近い成長率を
マークしました。今2015年9月期も売上で4割、経常で6割弱の成長率を
予想しているため、外食産業ながらネットベンチャーのような極めて
高い成長モメンタムを継続しております。

さてそんな飛躍的な成長を遂げる当社が、12月16日に東証二部市場に
上場となりましたが、公開価格1940円に対し初値1620円を付け大幅な
公募割れとなってしまいました。同日5社の煽りを食らった面もあり
ますが、やはり東証二部上場ながら公募売出を併せて144億円もの資金
を吸収した公開規模の大きさがネックとなった面は否めません。

足元ではかなり株価水準が調整してきましたので、後は他社のIPO
期間が終わって十分な日柄調整期間が取れれば落ち着いた値動き
になることが想定されますが、当面は公開価格どころか初値奪還も
難しいものと思われます。

勿論みなさまご賢察の通り、当社はクリエイトレストランツの子会社
ですので親会社同様の株主優待制度(優待によるファイナンス政策)
を導入する可能性も考えられ、親会社同様の高い水準の配当還元も
中期的には期待出来ることから、当面はこの辺の期待感との綱引きが
想定されます。一昨年にIPOしたチムニーも公開価格よりも株価が
低迷する中で優待拡充をして株価が梃入れされた経緯もありますので
十分に想定されうるシナリオかと思います。

ひとまず投資判断はInlineでカバー開始します。

単純にバリュエーション面で言えば、年率40~50%程度の利益成長を
しておりながら、PERは10倍台まで落ちてきましたので割安感が出て
くる頃合です。また外食産業のPERは通常20~25倍程度かもっと割高
に買われることもありますので、十分に説明が出来る水準です。

割引要素としては当社が9月決算企業のため、今期予想PERは約1年弱
の数字を先取りして上場向けに大風呂敷を広げている可能性がある点
と本業の「磯丸水産」ブランドの早期陳腐化リスクがげられます。

特に後者については特に新宿駅回りで顕著ですが、どこもかしこも
「磯丸水産」だらけであり、かつての「金の蔵」と同じ状態になって
おりますので都心ターミナル駅では既に消費者の飽きが出てきている
ような印象も受けるため、親会社と異なり業態が少ない当社にとって
主力業態の飽和化は明らかにネガティブです。

*参考記事リンク 2014-12-18 東洋経済オンライン
「磯丸水産」上場で過熱する、海鮮居酒屋戦争

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特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的とはしておりません。
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