
【3205】ダイドーリミテッド(東証1部)投資判断 新規Outperform
現在値 540円/100株 PER203.7 PBR0.88 3月配当優待 9月配当
アパレル中堅、ブランド『ニューヨーカー』。不動産賃貸が安定収益源。
配当金は3月9月の年2回合計15円のため、配当利回りは2.77%となります。
ダイドーリミテッドは株主優待制度を導入しておりまして、3月末現在の
単元以上保有の株主に対して、5,800円分の自社製品を進呈しております
ので、配当利回りは13.51%となります(優待金額は14年3月期実績)
業績を確認していきます。
■2011年3月期 売上高 266億円、経常利益 4.6億円 EPS 12.2円
■2012年3月期 売上高 295億円、経常利益 16.9億円 EPS 11.1円
■2013年3月期 売上高 276億円、経常利益 10.7億円 EPS 10.7円
■2014年3月期 売上高 260億円、経常利益▲0.4億円 EPS ▲53円
■2015年3月期 売上高 262億円、経常利益 7.0億円 EPS ▲20円 ce
□2014年6月1Q 売上高 54億円、経常利益▲0.4億円 EPS▲6.5円
□2014年9中間 売上高 116億円、経常利益▲7.0億円 EPS 2.9円 ce
前2014年3月期は消費マインドの低下や天候不順、中国工場の原価率上昇
などが直撃し、売上高こそ何とか計画線を確保したものの、利益面では
赤字転落という結果となりました。加えて中国工場の減損を行っており
ますので、EPSが大きくマイナスになっております。
今2015年3月期は減少気味であった売上が反転増、利益も黒字化を見込んで
おりますが、今月の1Q決算の発表時に中国工場の移転縮小とリストラを
発表したため、最終益は6月発表の計画値より早くも下ブレ見込みです。
四半期売上高も地味に2桁減となっているので、2Q売上は要監視です。
そんな訳で1Q時点から早くも業績達成に暗雲が漂っているわけですが、
ライバルの三陽商会が本邦のバーバリーと派生の廉価ブランドの展開権を
失うなどの敵失的追い風が期待出来る様になるほか、小田原の商業施設
であるダイナシティのリニューアル工事が終了して賃料が復活したので
景気次第ではあるものの、目先を底に回復していくものと考えております。
以上、投資判断はOutperformで新規カバレッジを開始します。
アパレルは当社に限らず事業環境は決して良くないものの、当社は相当な
賃貸用不動産を保有していることが特筆です。前述の小田原ダイナシティ
に加えて、秋葉原外堀通沿いの土地面積500坪超の本社ビルを保有しており
賃貸用不動産の含み益は約270億円にも及びます。
対して当社の時価総額は約200億程度、有利子負債は110億円程度ですので、
手元現金が34億円および投資有価証券が180億円あることなども考慮すると、
秋葉原の本社ビルを一本売れば経営はかなり楽になりそうです。不動産市況
がバブると秋葉原の土地価格は一気にハネますので、複数駅利用可能な角地
の本社ビルは大変魅力的です。
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