私は、今日の新聞は、「日刊スポーツ」
「スポーツニッポン」
「朝日新聞」
の3紙しか買いませんでしたが、

「日刊スポーツ」の記事に、
「浅田がすべてのジャンプに成功したと仮定しても、点数はひっくり返らない」
とか、

「トリノ五輪で金メダルを獲得した荒川静香の総合は191.34点。
今五輪に当てはめると4位で表彰台に届かない」とか、

 刈屋冨士雄アナウンサーのコメントとして、
「インパクトは圧倒的に浅田選手の方が勝っていました。
もし、選手同士を比較する昔のルールだったら、浅田選手が金メダルだったと思います」

という記事が載っています。

 また、朝日新聞には、「2002年ソルトレーク五輪での採点スキャンダルを機に、
従来の6点満点の相対評価は廃止に。
難易度の高い技を志向し、表現力を極めれば得点は青天井になった。
新採点方式で迎える2度目の五輪。
前回トリノで金メダルの荒川静香が出した
191.34点と単純に比較するのは乱暴かもしれないし、この日の得点の出方は甘めだった」

と書かれてあり、「日刊スポーツ」と「朝日新聞」は、
やんわりとキム・ヨナ選手の得点が高かったことを批判しています。

 しかし、「スポーツニッポン」には、
キム・ヨナ選手の得点が高かったことについての記事は載っていませんでした。



 浅田真央さんは、ジャンプでミスしてよかったと思います。
 なぜなら、負けた理由の言い訳になるからです。

 もし、ノーミスだったらかわいそうですよ。
ノーミスでも越えられないキム・ヨナ選手の得点だから。


 そこで、浅田真央さんがノーミスだった場合の得点を考えてみました。

キム・ヨナ選手は、
GOEで、+2.00が4個、
+1.8が1個、+1.4が3個も付いているので、
私は、そんなバカげた
GOEは付けません。

 比較的GOEが高かった四大陸選手権を参考にして、少し高めのGOEを付けました。

今回、スパイラルに
+2.6が付いているので、それは、そのままにしました。


      BV  GOE
3A     8.2 1.0
3A+2T    9.5 0.8
3F+2Lo   7.0 0.6
FSSp4    3.0 0.9
SpSq4    3.4 2.6
3Lo*    5.5 1.0
3F+2Lo+2Lo*9.35 0.6
3T*    4.4 1.0
2A*    3.85 1.4
FCoSp4   3.0 0.8
SlSt3    3.3 1.2
CCoSp4   3.5 0.8
合計    64.00 12.7
*=基礎点が1.1倍

BV+GOE=76.70となり、TESは、76.70になります。

 76.70でも、非常に高い点数ですよ。
だから、キム・ヨナ選手の78.30は、どんなに高いか。

 それで、キム・ヨナ選手のFSの得点、150.06を上回るためには、
150.06-76.70=73.36

で、PCSが73.36以上でなければいけないのです。

キム・ヨナ選手のPCSは、71.76で、ありえない点数です。
9点台が4つもあるのです。

浅田真央さんのPCS、
73.36にするためには、
5項目、すべてが9点台にならなくてはいけないのです。
平均点のPCSが9点台を出すためには、ジャッジの中に、
10点満点を出すジャッジがいなくてはいけないのです。

 そんなの、ありえない話です。


 ということは、今回のキム・ヨナ選手の得点は、フィクションだったということです。

 スケート漫画で、よくとてつもない得点を出すストーリーがありますからね。

 PCSで、6点台は普通の選手。7点台はトップ選手。8点台はめったに出ないというのが、
いままでの定石でした。

 スポーツは、優勝争いでどちらの選手が勝つか分からないのが、スポーツです。


 今回、浅田真央さんがミスしたため、浅田真央さんの負けでしょう。

 しかし、それは、浅田真央とキムヨナとの闘いで、
浅田真央さんがミスしたため、
ほんのわずかの差で
負けた、
というのが、本来の姿ではないですか。

それがスポーツです。