建築構造演習 第1講 | だから構造家は、楽しい

建築構造演習 第1講

この春から、某大学院にて、構造の授業を教えることになりました。

本日は、その第1回講義。


朝9時から午前中の2コマ分をつかって、3時間の授業です。

しかしながら、この大学院、建築系の生徒は2名のみ。

しかも、芸術系大学のため、基本的に構造は得意ではありません。


この2名に加え、1人の意匠系の非常勤講師の方から、

「私も聴講させてください」

との申し出があり、

「冷やかしではなく、継続して真面目に授業に参加すると約束できるのであれば、認めます。」

と、結局3名相手に毎回3時間の授業をすることになりました。


大学講師というよりは、むしろ、構造の家庭教師、というような感じです。


どこにでもある教科書を読みなおしたり、問題集を解くだけではつまらないだけでしょうから、

半期をかけて、

彼ら自身の卒業設計作品について、

その構造を一緒に考える。

というスタイルでやってみようと思っています。せっかくの少人数ですしね。


とりあえず、次回、卒計作品(あるいは、過去の設計演習や自主参加コンペでのお気に入り作品)を持参するように、と告げておきました。


ま、コンピュータで緻密に計算するのではなく、電卓でざっくりと計算する程度ですけれど。

彼らの建築人としての基礎能力を高めるための授業ですから、高度に専門的な内容は無用です。


荷重の拾い方、軸力の算定、断面の決め方、とか、色々面倒なことも多いわけですが、自分の作品であれば、ちょっとは気持ちを込めて接することができるのではないかと。


とはいえ、このスタイルがうまくいくかどうかなど、全くわかるわけないのですけれども。