昨夜の夕刊で新たに3人の方が

マダニによる感染症(重症熱性血小板

減少症候群ウイルス)によって

一時重篤な状態に陥っていたと

報じられました。

現在は、いずれも回復しているとのこと。

これで国内で感染が確認されたのは

8件。(うち死亡5件)

これからマダニの活動が活発になる

季節を迎えることから、本日は

マダニ駆除薬(ネコ編)を記事にします。



【皮膚に滴下タイプの駆除薬】


「フロントラインプラス」


獣医師Tommyのブログ「小さな命と向き合って」 4


獣医師Tommyのブログ「小さな命と向き合って」 4

ご存じの方が多いと思います。

自分で舐められない首の後ろの皮膚に

滴下します。

ノミ、ダニ、ノミの卵、ノミの幼虫に効果

毎月1回滴下して下さい。

ダニは、吸血する前に薬に接触して死亡

【デメリット】

皮膚が弱い仔。(滴下部位が赤くなるなど)

つけた被毛がべたつく。

体をぶるぶるして、薬剤を飛ばしてしまう。

シャンプーを頻繁にすると効果が長く持たない。

多頭飼いの場合舐めあう。




【飲み薬タイプ】


「コンフォティス錠」


獣医師Tommyのブログ「小さな命と向き合って」 4


獣医師Tommyのブログ「小さな命と向き合って」 4

飲むタイプのノミ、ダニ駆除薬。

飲んでから数時間で効果あり。

シャンプーを頻繁にしても効果に影響がない。

【デメリット】

ノミ、ダニが動物を吸血しないと薬の効果が

得られない。

(ノミアレルギーにはあまり適応ではない)

毎月1回投与。


ノミ、ダニの濃厚地帯では、フロントラインプラスと

コンフォティスを併用することは可能。




イヌ編は明日以降記事にします。

犬しか使えない駆除薬があり

誤ってネコに使用した場合

中毒症状を起こし、最悪死亡することが

あるため、記事を分けることにしました。


ちなみに動物病院では最近あまり

取り扱うことがなくなったノミとり首輪にも

ご注意ください。

市販の犬用ノミ取り首輪をネコに

つけることで皮膚炎や脱毛を始め

肝臓機能を大きく低下させたり

つけた首輪が緩く、猫の口にはまり

結果的に首輪の薬物を口から飲み込む

ことになり、死亡例も出ております。

犬と猫では肝臓での代謝の仕方が

異なるため、犬では大丈夫であっても

ネコでは生命に係わる場合があります。

ノミ、ダニ駆除薬を使用される際は

動物病院でしっかり説明を受けてから

正しくご使用下さい。



今日はとても風の強い1日でしたね。

洗濯物が飛ばされたり、

自転車が倒されたり

歩くだけでも大変な感じでした。

そんな中、病院へ動物をお連れになる方々には

頭が下がる思いでした。


外来のほか、オペ2件、往診1件と

今日も多忙な1日でしたが、

皆、順調でホッとしております。

明日はまた気温が下がるとのこと

体調管理にお気をつけ下さい。


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