「左後肢のつけ根にふくらみがあります。」

と10才のダックス君(♂)が来院した。


診ると左後肢のつけ根、陰嚢の左側に

ふくろ状のものが認められた。


【仰向けの状態。】
獣医師Tommyのブログ「小さな命と向き合って」 3


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この仔は去勢していないので、陰嚢とは

明らかに異なる。

このふくらみを触ってみても、痛がったり

嫌がったりもせず、軽く押してみると

押した指の跡がわずかに残る。

何らかのもの(液体)が中に

入っているように感じられた。


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またそのふくらみの上の方(肛門の

左下方向)に梅干しの種くらいの

しこりが触れた。


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このしこりも痛みやかゆみなどの症状は

認められなかった。


まずは細い針を用いて

液体が溜まっていると思われる

しこり(ふくらみ)に刺して、調べてみる

こととした。

針が細いこともあるが、全く痛がらない。


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赤ワインよりも濃い赤色の液体が抜けた。


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その量、約42ml。

次にこの液体を調べてみる。

                   (つづく)



この仔のしこり(ふくらみ)は

約1ヶ月の間に急にできたようです。

(1ヶ月前に別件で診察しており、

その際は認められなかったので)

今のところ歩く際など、日常生活には

全く気になるところはないようです。

今回のケースは、普段の診察では、

あまり遭遇することのない

レアケースかもしれません。

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