CDSとは、金を貸すとき相手が返せなくなったら支払われる保険のこと。

保証人を立てるかわりに保険に入って、貸した相手が返せなくなったとき保険から貸した金を返してもらう、という仕組み。

債務不履行=借金が返せないということが保険事故になって支払われる保険金。

保険だから保険料を払う。通常の取引であれば債務もきちんと履行されるので、保険料は儲けになる。

金を貸す側からすれば、貸した相手が返せなくなっても保険があるからいいや、と言う考えになって、貸す相手を選ばなくなる。それがサブプライム・ローンの仕組みだ。貧乏黒人にばんばん家を買わせて

ここで重要なのは、このCDS=保険がちゃんと機能すること。CDSを引き受ける保険会社が潰れたらすべてが潰れる。62兆ドル=6600兆円という気が遠くなる金額が支払い不能に陥れば、アメリカそのものが破産する。

だから、AIGは絶対に潰せなかった。これが、AIG国有化の深層であり真相だ。

米NY州がCDS市場を規制へ、一部を保険局の監督下に

 [ニューヨーク 22日 ロイター] 米ニューヨーク州は22日、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場(62兆ドル規模)の一部を規制する新対策を発表した。発効は来年1月1日。

 ニューヨーク州のパターソン知事は声明で、一部証券を保険商品と分類し、州の保険当局の監督下に置くと述べた。

 その上で知事は、CDS市場のそれ以外の部分については連邦政府が規制するよう求めた。ディナロ保険局長は5月、CDS市場の約20%を保険商品に分類することが可能、と述べていた。

 パターソン知事は「米金融セクター混乱の原因は規制当局による監督が不十分なこと」と指摘。「市場や経済全体の安定化に向けた連邦政府の介入は評価するが、これまで適切な規制がなかった分野について規制を行うことで、次のステップをとることが重要」と述べた。

 CDSは債務不履行(デフォルト)リスクに備えたり、借り手のクレジットの質をめぐる投機に利用されたりしている。今回のニューヨーク州によるCDS市場規制案によると、保険商品と分類する取引は、プロテクションの買い手が取引対象の債務を保有している場合などという。