「日本よ、これが女優だ!」

ぎゃーーぎゃーぎゃーー
ギャァ────(|||゚Д゚)────ァァ!!
とりあえず叫んでみました。


もうね、観終わった後、放心状態で
降りる駅で、ドアが閉まる直前に
我に返って、飛び降りてコケた。

いや、初めてよ、こんな感覚。
クレジットロールが流れ出して
映画で良かった!
これは役者が演じている虚構のヒロイン
彼女のことはもう憂いなくていいの」

悪夢から目覚めてホッとするような。
いや、「悪夢」とは言い切れないな。
だって、彼女は這い上がろうと彼女なりに
努力してるんだもん。
心の均衡を保とうとしてるんだもん。

『ブルージャスミン』

ケイト・ブランシェット恐るべし。
いま世界でいちばん演技力のある女優は彼女よ。

いや~、あたし、自分の肩書きが
「女優」でないことに安堵したもの。

ハリウッドの、世界の、日本の女優さん
彼女の演技を観て「自分が恥ずかしくなっちゃうもの」
昔、シャロン・ストーンが
ケイト・ブランシェットのことを
そう評していて、シャロン・ストーンが
IQ高いというのは嘘じゃなかったんだ!

実在の人物でもなく、太ったり激やせしなくても
不治の病と闘わなくても
アカデミー賞だけじゃなく主要映画賞の
主演女優賞総ナメも納得!!


そんな彼女が演じた
ニューヨーク・セレブリティ界の花
ジャスミンは実業家の旦那がじつは詐欺師で
逮捕とともに、結婚生活も資産もすべて失うの。

サンフランシスコに住むいわゆるヤンママの
血のつながらない妹の元に身を寄せ
なんとか返り咲きを謀るんだけど……

ぎゃーーぎゃーぎゃーー
ギャァ────(|||゚Д゚)────ァァ!!
もうね、やめて!やめて!!
なにがいけないの?彼女を責めないで!!


ブログやfacebookをやっているときの
ジレンマが、よみがえる!
いまあたし虚栄を張ってるんじゃ?
リア充アピール
してるのでは?

そう、決して気持ちに嘘はついてないけど
ドラマチックに脚色したり(それが嘘か)
知られたくないことは、あえて書かない。

旅行に行ったり、男を語ったりしても
実際のあたしは、
周囲に「うわっ、面倒くせぇ」と思われ
仕事も恋愛も日々いっぱいいっぱい

妄想と云う名の
虚言と現実逃避を繰り返している
哀れなおかまなんですよ。

えぇ、分かってますとも
だからこそ、もう止まらないの。
どっかで止まったら壊れちゃうから。
いや、ぶつかって止まるしかないのか。


それに、お金はあたしを幸せにしてくれる!
どんなに笑い合っていても
節約生活を自慢したり
ラゾーナ川崎(どっかのイオン)に
ファストファッションを着て来る
家族連れや恋人同士なんて
そんなのあたしの幸せじゃないっ!!
(いや、なんだかんだこの作品
そういう人もバカにしてたような…)
エレガントに生きるためなら罰が当たってもいい!
いつのまにか、人間の汚い表情や感情を
すべてさらけだすジャスミンが
愛おしくて、愛おしくて

映画の中のサンフランシスコまで
林真理子先生と著作『野心のすすめ』を持って
応援しに行きたくなったもの。


今までのウディ・アレンの映画って
主人公が彼の生き写しっていうか
女性への怨念の気がしてたんだけど
ケイト・ブランシェット恐るべし。
そんな小さい男の恨みつらみさえ蹴散らし
映画をすべて乗っ取ってる!!
さすが“舞台あらし”!!


ケイト・ブランシェットの全出演作を
見返したくなっちゃったもの。
世界一の女優!!!そう叫ぶしかない!!