君塚由佳です。
今回、意外にも旦那さまがマメマメしくて
驚いております。
まあ、もともと世話好きな人ではあるのだけど なにせ共感性が高く
妊娠中はわたしよりつわりがひどくて 出産の立会いには今にも倒れそうな顔で フラフラしてた。
で、長男の盲腸の手術のときは実際に 貧血起こして倒れた。
熱を出してフウフウ言ってる息子の看病も できた試しがないので
子どもが体調を崩したときは ぜーーーーんぶ私が休むハメになっていたくらい。
それが、まあ 今回はかいがいしく 仕事を終えてから毎日面会に来ては
私の頭をなでて行く。
おかげさまで 抗がん剤の副作用もあまり出なくて 看護師さんもいい人ばっかり、主治医の先生もすごく信頼できる方で
大当たりなんだけども
旦那に頭をなでられると涙がいつも出てくる
どこも痛くないし、不安もないし、悲しくないのに。
不思議なんだけど、コレ母や息子では起きないんだよなぁ。（←いろいろ実験してみた）
デトックス？なのか なんちゃらホルモン？なのかはわからないけれど
のん気にラリラリ無菌室のベッドの上で 遊び暮らす精神状態を保てているのは
私の性格的なものとか強さより 思いがけない旦那のおまじないかが効いているのかもしれないですなぁ
そして、もう一つ強力なおまじないを発揮しているのは母。
まあ 私もたいがいネガティヴだけども ドン引きするレベルでネガティヴで被害者意識も強い。
「どうして あんたばっかりこんな目に」とさめざめと泣き
髪が抜ければ「大丈夫よ、医療用のウィッグっていうのがあってね…」と泣き（そんなにいうほど抜けてない）
面会に来ている間、何かあったらすぐ呼べるようにとナースコールを握りしめてる。（特に何も起こらない）
どうして家族に相談もなく 本人にガンだと告知したのかと 大変ご立腹で
………私のネガティヴな感情が形になる前に ものすごい速さと量の
ありとあらゆるネガティヴを体現してくれるので 私自身がのん気でいられるおまじない。
こんな母がうっとおしかった。
息子を連れて実家に顔を出しても 箸の上げ下ろしから何から とにかく文句が言いたくてしょうがない。
こんなんじゃ小学校に入ったらいじめられる 不登校になる 引きこもって 大変なことになる
反発することもあったし、関わらないようにすることで 自分を守ってきたりもした
おもしろいことに、私がのん気であればあるほど
母のネガティヴは加速する
たぶん、私のネガティヴを母が引き受けてくれているんだと思うのです。
便りがないのは元気な証拠とばかりに
ここ、数ヶ月はロクにメールもしていなかったけど 私が入院してからは母とも ほぼ毎日顔を合わせていて
しかも毎朝メールがくる。
検査でバタバタしてたりして返信しないでいると「メールに返事がないけど、何かあったんじゃないだろうか」と
息子に連絡をするので 朝1番の私の仕事は 母のどうでもいいメールに どうでもいい返事をすることだったりする。
そして、まあ大したことないとはいえ やっぱり副作用はないわけじゃなく
痛み止めも 吐き気止めも ガンガン使って私の苦痛が少しでもないようにしてくれているおかげで ほんとに快適に過ごせていて
闘病というより療養だねーと ホクホクなのだけど
旦那さんと母の強力なおまじないをもってしても
増え続ける錠剤の数に 気が滅入ったりもして
痛み止めの中にモルヒネ系のものが登場した時は 意外なくらい自分がショックを受けてビックリした。
で、そんなときの最強にして至高のおまじないが
SNSやブログだったり。
今日も誰かがどこかに出かけて おいしいものを食べたり
誰かに会ったり ケンカしたり 落ち込んだり 疲れてたり 考えたり
その人らしさがかいま見えたらほんっと最高。
私が誰だったか、私のいつもはどうだったか、私らしさはどうだったかを思い出す。
白血病になった君塚由佳じゃなくて
君塚由佳が 今回たまたま白血病になったことを思い出せるんだよねー
「病気になっても 病人にならない」
望まないことよりも、望むことに集中する
言葉で言うのは カンタンだけども そんなカンタンなことすら
たくさんの人のおまじないがないと 成し遂げられないんだなーと
めっちゃ思います。
私がやりたいことを自分にさせるだけなのに
そんな当たり前のことだって あなたのおまじないか必要だったりするんだよー