フォーミュラE開幕戦ー北京その2 | 【モーターファン・イラストレーテッド 公式ブログ】

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編集長スズキです。
北京で行なわれたフォーミュラEの開幕戦のつづき、です。
電気だけで走るフォーミュラカーによるレース、ですから、セーフティカーなどのオフィシャルカーもそれなりでなければサマになりませんね。

というわけで、このシリーズのセーフティカーは、これです、これ。


上から見るとなんだかよくわかりませんね。


これです。
BMW i8です。
ロールバーががっちり組まれていましたが、それ以外はノーマルと同じように見えました。

メディカルカーは、これ、BMW i3です。
i3がレンジエクステンダー仕様だったかはわかりませんが、i8はエンジンがかかると3気筒ターボの音がするのがちょっと面白かったですね。
それから、このシリーズは、ミシュランがタイヤを独占供給しています。
つまり、ミシュランのワンメークなんです。
ですが、BMW i3とi8のタイヤは、ブリヂストンでした。

サーキット内には、こういう場所もありました。


eVillageと書いてあります。
スポンサーのブースが並ぶわけです。


こちらはルノーのブース。
うまくイメージを伝えいますね。

このフォーミュラEシリーズのマシンは、初年度の今年は、完全なワンメークです。
スパーク・ルノーSRT01Eという名前。


ルノーと書いてありますが、ルノーは全体のまとめ役、みたいな役割を果たしています。


カーボンモノコックのシャシーは、イタリアのダラーラ社が造っています。
バッテリーシステムは、F1のウィリアムズの関連会社、ウィリアムズ・アドバンスト・エンジニアリング社が組み上げています。リチウムイオンバッテリーのセル自体は公表されていませんが、韓国のメーカーのようです。
パワートレーンは、これまたF1のマクラーレン関連でマクラーレン・エレクトロニック・システムズが担当。タイヤは、ミシュラン。マシンのアッセンブリーはフランスのスパーク・レーシング・テクノロジー社が担当しています。
つまり、オール・ヨーロッパ製ってことですね。
来年度以降は、開発競争になると思いますが、初年度はみな基本的に同じマシンってことです。


こちらは、アウディ・ワークスたるアウディ・スポーツABT。
スポンサーはあのシェフラー・グループ。
DTMでも同じカラーリングのマシンが走っていますね。
アウディもBMWもマシン開発には関わっていませんが、フォーミュラEにスタート時点からコミットしたい、という意志が見えます。


こちらは唯一のインド・チームのマヒンドラ。マシンを走らせているのは、イギリスF3の名門チーム、カーリンだそう。


タイヤはミシュラン。
18インチというフォーミュラとしては大径なホイールで、スリックではなく溝が切ってあります。で、ドライでもウェットでも溝つきタイヤを使います。
市販車にも技術が活かせるように、こういうレギュレーションをミシュランが望んだそう。たしかに、限られた電力を路面にいかに効率的に伝え、グリップさせ、なおかつ転がり抵抗も低くて、さらに磨耗も抑えたタイヤが開発できれば、市販車にフィードバック可能でしょう。


あ、そうそう、明日はMotor Fan illustrated Vol.96の発売日です。
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