合格減と採用増の考察
今年は、会計士試験の合格者数が減少して、監査法人の採用増が言われており、特に利害関係をもっている予備校関係等から、にわかに就職問題が片付くようなミスリードがでる恐れがあるので、
僕のブログでは本当のことを書いて、公認会計士試験合格者の今後と試験の復権をめぐって過度に楽観的な意見を喧伝する人が出てくるだろうことに対して注意喚起しておきます。
僕は、以前から公認会計士のサービスマーケットで重要な指標の一つがIPO社数であるブログで書いてきました。
制度会計は、公開会社のものであり、会計基準を初めとして公認会計士のスキルのニーズというのは、新しい会社がIPOを志すところから生じます。
IPO後の会社は、会計監査のクライアントになると同時に、会計関連のさまざまなコンサルティング、制度改正への対応、拡大期のM&Aなどを通して、公認会計士におカネを落とします。
IPOのあとには、広い意味で会計士業界のクライアントのストックになるわけです。従って、IPO数は会計士ニーズに対する先行指数として一番重要な数字です。
一方で、供給面での指数がまさに公認会計士試験の合格者です。
合格者は、その時点では未だ公認会計士として見習いの立場ですが数年後に公認会計士となり、上記のサービスの担い手になります。
業界において、キャリアの一巡(独立や社員になる期間)が20年とした場合、過去20年間のIPO数と合格者数の推移は下記のとおりです。
いかがですか?
ちょうど2007年から、試験合格者数が激増していますが、その後にIPO数が激減しているのがわかります。その影響がちょうど今後に現れてきます。
合格者数の増加は、試験制度の改正が話し合われていた頃(03年から05年)という時期の後追い増加であり、悲惨な状況は今後数年続くと考えたほうが良いと、きちんと数字の意味がわかる人には一目瞭然と思います。
現在進行形の会計士資格の価値暴落は、フローの問題ではなく、ストックの問題です。
いちばん大切な計数感覚として、職業専門家である会計士がもっておくべきセンスは、
IPO数も合格者数も、会計士マーケットの先行指数に過ぎないということです。
たとえ、監査法人に無事に採用されたとしても、合格者が公認会計士になる頃には、今後より一層マーケットの需給が厳しくなります。
そういった事実をきちんと把握の上、それでも公認会計士を目指す人がこの厳しい供給過多の業界に挑まなければなりません。
僕のブログでは本当のことを書いて、公認会計士試験合格者の今後と試験の復権をめぐって過度に楽観的な意見を喧伝する人が出てくるだろうことに対して注意喚起しておきます。
僕は、以前から公認会計士のサービスマーケットで重要な指標の一つがIPO社数であるブログで書いてきました。
制度会計は、公開会社のものであり、会計基準を初めとして公認会計士のスキルのニーズというのは、新しい会社がIPOを志すところから生じます。
IPO後の会社は、会計監査のクライアントになると同時に、会計関連のさまざまなコンサルティング、制度改正への対応、拡大期のM&Aなどを通して、公認会計士におカネを落とします。
IPOのあとには、広い意味で会計士業界のクライアントのストックになるわけです。従って、IPO数は会計士ニーズに対する先行指数として一番重要な数字です。
一方で、供給面での指数がまさに公認会計士試験の合格者です。
合格者は、その時点では未だ公認会計士として見習いの立場ですが数年後に公認会計士となり、上記のサービスの担い手になります。
業界において、キャリアの一巡(独立や社員になる期間)が20年とした場合、過去20年間のIPO数と合格者数の推移は下記のとおりです。
いかがですか?
ちょうど2007年から、試験合格者数が激増していますが、その後にIPO数が激減しているのがわかります。その影響がちょうど今後に現れてきます。
合格者数の増加は、試験制度の改正が話し合われていた頃(03年から05年)という時期の後追い増加であり、悲惨な状況は今後数年続くと考えたほうが良いと、きちんと数字の意味がわかる人には一目瞭然と思います。
現在進行形の会計士資格の価値暴落は、フローの問題ではなく、ストックの問題です。
いちばん大切な計数感覚として、職業専門家である会計士がもっておくべきセンスは、
IPO数も合格者数も、会計士マーケットの先行指数に過ぎないということです。
たとえ、監査法人に無事に採用されたとしても、合格者が公認会計士になる頃には、今後より一層マーケットの需給が厳しくなります。
そういった事実をきちんと把握の上、それでも公認会計士を目指す人がこの厳しい供給過多の業界に挑まなければなりません。