4月23日(金) | 元木昌彦の「編集者の学校」

元木昌彦の「編集者の学校」

「FRIDAY」「週刊現代」「オーマイニュース」など数々の編集長を歴任
政治家から芸能人まで、その人脈の広さ深さは、元木昌彦ならでは
そんなベテラン編集者の日常を描きながら、次代のメディアのありようを問いただす

 1時過ぎに千駄ヶ谷の「河出書房新社」へ行く。駅で、対談をする魚住昭さんとバッタリ。少し時間があるので、ファースト珈琲店で話す。
 河出の武田さんの司会で、魚住さんと本田靖春さんについて対談。7月に本田さんのムックが出るのだ。魚住さんが、本田靖春さんは、朝鮮で裕福に育ち、引き揚げてきては極貧生活、新聞記者として輝いていた「戦後」を体験することで「単眼」ではなく「複眼」見ることができるライターだったという言葉が印象的だった。
 終わって、日本橋のマンダリンホテルで明地智子さんと打ち合わせ。
 夜、福田和也さん絶賛の韓国映画「息もできない」を見る。
「母親と妹の死の原因を作った父親に対して強い憎しみを抱き、その苛立ちをぶつけるかのごとく周囲に暴力的にふるまう、借金取りのサンフン(ヤン・イクチュン)。ある日、サンフンは女子高生のヨニと出会う。ヨニもまた、強権的な父親や粗暴な弟との間で問題を抱えていた。2人は現実から逃避するように一緒の時間を過ごすようになる。そしてやがて、サンフンは心に温かいものを感じるようになり変わり始めていくが…。俳優ヤン・イクチュンの監督デビュー作。逃れられないしがらみの中で生きる青年と勝気な女子高生の純愛をパワフルに描く」(cinema.cafe.netより)
 ビートたけしの映画より何倍か激しいが、見終わってほのぼのとしたものが残る佳作である。