最近、新宿に行く用があった。


雨がぱらぱら降り始めたので、


コーヒーショップ・べローチェ を見つけて飛び込んだ。


関内のベローチェにはよく行くので、なんとなくなじんでいる店である。


広くスペースを採る方針の店舗のようで


関内の店は広すぎて概ねガランとしている。


ところが新宿ベローチェには待ち客の列が出来ていた。


従業員が探してくれた隅の一席に座りながら


MUは喧騒の店内を憧れのまなざしで見回す。


事業はまず場所であることを


しみじみと 感慨深く 悟りながら。


場所、リサーチ、感度のいいアンテナ、資金調達能・・・・・


MUに叶わなかった重要事項である。


これらなくして、


ラパロが30年継続してこられたことを


摩訶不思議に感じる雨宿りになった。




ラパロは事業ではなく、趣味だったのだと


妙に得心した時間でもあった。


それが悪いというわけでもなかろうが・・・・


心が風邪をひきそうで


寒くもない店内で


MUはストールを巻き直すのだった。