ミッシェル・マンソー著「友人デュラス」(L'amie)を自分の本棚に見つ
けてマルグリット・デュラスと40歳以上も若いヤン・アンドレアの
関係を知り、それと連鎖してヤンが書いた「デュラス、あなたは僕を
本当に愛していたのですか」(Cet Amour-la)を買い、デュラスが
死の間際に書いた「これで、おしまい」(C’est tout)を買って読んだ。
「友人デュラス」が本棚にあったのは、デュラスの本が難解すぎる
のでデュラス解説のために買い込んでおいたものなのだと思う。
自分では買ったことを忘れていた。
そして今日はヤン・アンドレアの「閉ざされた扉」とデュラスの
「北の愛人」「インデアン・ソング」をAmazonに注文した。
デュラスは1996年3月3日午前8時10分ごろに息を引き取ったが
二人にとっては死が絶対的な終わりではなく、
死亡時間という名のソフトな柵が在るだけのような気がする。
二人の関係は二つの場所を行き来しながら存続していると
感じさせられる。
とは言うものの
死の間際の濃密な感情はどちらに作用するだろうか?
生への執着を生むのか、死の恐怖を忘れさせるのか?
願わくば、あってほしいな、死に際の絶対愛。
神の愛より、すぐ近くの具体的な人間の愛。