「ぐぐたす・やすす」 秋元康氏の新たなる仕掛け | ラテン系企画マンの知恵袋

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みなさん、「ぐぐたす」ってご存知ですか?

Google+というGoogleから提供されているSNSサービスのことです。

私のようなソーシャルメディアのヘビーユーザーからすると、「フォローを柔軟に組み替えながら、鮮度の高い情報を素早く入手できるtwitter」「相互承認ベースにリアルの人間関係の補完に役立つFacebook」「ある程度まとまった考え方を情報発信することで自己表現が可能なブログ」というフォーメーションが既に確立しており(更に、私の場合、主に書籍の引用備忘録としてtumblrを活用)、今更、Google+とか言われても...という感じでアカウント登録だけして放置プレー状態となっておりました。

そんな中、昨年末から、Googleのプロモーションの一環として、AKB48&秋元康が参入。メンバー全員がアカウントを持ち、SNS内で業務連絡のごとくやり取りを行うことで、同サービスの良さをアピールするという仕掛け。

自分の場合、特にAKBが好きな訳ではないので、最初、そのニュースに触れた際は、さして興味も沸かず、それを機にGoogle+を覗くということもしませんでした。

ところが、先週ぐらいから、秋元康さんが怒涛の書き込みを行っているという情報を聞き、今朝、久しぶりにGoogle+にログインし、秋元康さんをフォローしてみました。すると、一瞬にして、私のウォール(って言わないのかも知れませんが)が、秋元さん&AKBだらけになりました(笑)

過去に遡りながら、ざーっと斜め読みをしたところ、これが実に面白い。AKBメンバーの書き込みに秋元さんの思考回路にスイッチが入り、新たな企画や発想に繋がるような気づきが生まれていく様子が、実にリアルに再現されている。また、「秋元先生へ提案です」といった感じで一般ユーザーも絡んでいったり。

もちろん、プロモーションの一環なので、ある程度は事前にシナリオがあって展開されているのであろうけれど、それにとどまらず、秋元氏が実際に使いこなす中でツールの良さを発見しつつあることがリアルタイムで伝わってきます。

オフラインで意見交換するよりも、より幅広い意見や刺激が集まることで、いわゆる「セレンディピティ」を生み出す可能性を秘めている。

一方、自分自身のFacebookの使い方を改めて振り返ってみると、結構、ウォールでの情報発信を契機に社内のメンバーと意見交換を行い、そこに、社外のメンバーも参入してきて一緒に盛り上がるということが起きています。そして、それが、一番楽しい瞬間だったりします。

ただ、Facebookの場合、相互承認ベースなので、全く知らない人が参入してくるようなことは起きない。そんな中、Google+は、Facebook的な身元が明らかな感じによる信頼感と、twitter的な相互承認でなく自由にフォローできる仕組みの「いいとこ取り」したサービスであり、本格的に普及してくると、従来のサービスにはない新たな価値提供に繋がる可能性を感じました。

Googel+には、サークルを細かく設定してクローズドに楽しむ機能も充実しているのですが、まずは、このオープンな特性の方こそ、普及のドライバーになるのでは?と個人的には思います。そうすると、リアル補完として独自のポジションを築きつつあるFacebookよりも、気軽に情報発信できるtwitterの方が、シェアソースとなり得るのかと。

当然、SNSは人が集まってこそ価値があるので、どんなに高機能でポテンシャルが高くても、人が集まらなければ成立しない。今回の秋元氏の仕掛けが、日本におけるGoogle+のテイクオフにどれだけ貢献できるのか、要注目ですね。

■秋元康「ぐぐたす」で大はしゃぎ(webR25)