【書評】「エンパワード」 ジョシュ・バーノフ著 | ラテン系企画マンの知恵袋

ラテン系企画マンの知恵袋

ブラジル仕込みの企画マンから書評、講演、実体験等、
最新のビジネスシーンから情報更新していきます!
(なお、本ブログは個人の責任で書いており、所属企業とは無関係です)

「エンパワード」読了致しました。徳力さんのエントリーにもあります通り、「グランズウェル」の続編。「グランズウェル」を理論編とすると、「エンパワード」は実践編。ソーシャルメディアを駆使し、全社一丸となってリアルタイムに顧客と対話できる組織とは?それを阻む障壁は?それを乗り越える処方箋は?と豊富な実例に基づいた、極めて有用な本です。マーケティングに携わる方、IT部門の方、必読です。そして、一番読んで頂きたいのは経営陣の方(笑)。

HERO(Highly Empowered and Resourceful Operatives)『大きな力を与えられ、臨機応変に行動できる従業員』を信頼し、力が発揮できるように経営陣とIT部門で全力でサポートすることが必要。なぜなら、顧客のニーズや問題を真っ先に発見し、解決することができるのは、顧客接点の最前線にいるHERO達であるから。

IT部門の役割は、従業員を監視し、リスクになり得るものを排除することから、テクノロジーを駆使し積極的に顧客の課題解決を図ろうとする従業員をサポートし守ることへと変化していく。

「我々は従業員のへまを心配している。だから、従業員の行動を制限する。」ではなく、「われわれは従業員を信用している。従業員を守りたいと考えている。」と考えていくべきであり、コダックの最大の成功要因はそこにある。

まず、本書に書いてある内容を組織として認識・理解しているか?そして、実践できているか?という二つのハードルを超えられるかどうかで、今後の組織力が定義されていくのでは?とすら思わせる1冊です。

■本日発売の書籍「エンパワード (ジョシュ・バーノフ)」は、企業の中でソーシャルメディアを担当しながらも悩んでいる方々に、是非読んでほしい一冊です。(tokuriki.com)