「エンパワード」読了致しました。徳力さんのエントリーにもあります通り、「グランズウェル」の続編。「グランズウェル」を理論編とすると、「エンパワード」は実践編。ソーシャルメディアを駆使し、全社一丸となってリアルタイムに顧客と対話できる組織とは?それを阻む障壁は?それを乗り越える処方箋は?と豊富な実例に基づいた、極めて有用な本です。マーケティングに携わる方、IT部門の方、必読です。そして、一番読んで頂きたいのは経営陣の方(笑)。
HERO(Highly Empowered and Resourceful Operatives)『大きな力を与えられ、臨機応変に行動できる従業員』を信頼し、力が発揮できるように経営陣とIT部門で全力でサポートすることが必要。なぜなら、顧客のニーズや問題を真っ先に発見し、解決することができるのは、顧客接点の最前線にいるHERO達であるから。
IT部門の役割は、従業員を監視し、リスクになり得るものを排除することから、テクノロジーを駆使し積極的に顧客の課題解決を図ろうとする従業員をサポートし守ることへと変化していく。
「我々は従業員のへまを心配している。だから、従業員の行動を制限する。」ではなく、「われわれは従業員を信用している。従業員を守りたいと考えている。」と考えていくべきであり、コダックの最大の成功要因はそこにある。
まず、本書に書いてある内容を組織として認識・理解しているか?そして、実践できているか?という二つのハードルを超えられるかどうかで、今後の組織力が定義されていくのでは?とすら思わせる1冊です。
■本日発売の書籍「エンパワード (ジョシュ・バーノフ)」は、企業の中でソーシャルメディアを担当しながらも悩んでいる方々に、是非読んでほしい一冊です。(tokuriki.com)