今日はCBX1000のとことん整備&カスタムの紹介です
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一度見たら忘れられない迫力のCBX1000です。
圧倒されて、思わず何から作業すればいいのか頭から飛んでしまいそうになります。
しかし、そこは冷静になって、まずはタイヤのエア圧、灯火チェック、そして試乗をします。
今回はスイングアームの変更と、「ハンドルが振れるのを治したい。」という要望をもらってい
るので、足回りを特に注意しながら走行しました。
結果、サスペンションの動きが渋い事と、ハンドルが切れ込んでしまい、ちょっと乗りづらさを
感じました。速度を上げると、軽くハンドルが振ってくるそぶりを見せるので、前傾姿勢がきつ
すぎるのが原因のようですね。
訴えられていた症状を確認した後、リフトに載せ、全体を目視と実際触ってチェックします。
その後分解スタートです。
まずは充電電圧とバッテリーチェック
液が減ってますね。このような開放型バッテリーは意外と液が減ってしまいます。
バッテリーあがりも防止できるので3ヶ月、または半年に1度はチェックしてくださいね。
足回りに飛んでいまいましたが、ホイールバランスチェック。交換時はもちろんバランスを取りますが、減ってくると、多少ずれてきます。シビアに取る必要はないですが、しっかり合わせます。このときに、ディスクの振れや、タイヤに遺物が刺さっていないかなどを見ます。
ブレーキパッドの角落としや、軽く掃除もします。
ステムベアリングは元のグリスをふき取り、レース等チェック後、”これでもか!!”とグリスを詰め込んで組みなおします。
そしてフォークオイルの交換です。 良いオイルが必要なフォークなので、今回はASHのオイルを使いました。とても動きの良いオイルで、自分のZと、実はグラストラッカーにも入れてます。
(油脂類は整備料金に含まれるのですが、今回のフォークオイルは高額なため別途必要になります)
そして、油脂類と言えば、画像は無いのですが、ブレーキオイル前後とエンジンオイル、エレメントももちろん交換。
エアーフィルターに亀裂があったので、エポキシで固めます。
チェンジシャフトオイルシールから漏れがありましたので、交換ですね。
エンジン関係では、異音や、オイル漏れ、スパークプラグをチェックした後にエンジンを始動し、完全暖気後に同調を取ります。
そしてリア周りです。
スイングアームを外し、まずは掃除。ホイールはフロント同様にバランサーに載せてチェックと調整します。そして今回の目玉!!!
オーヴァーレーシングのスイングアームです!!!
今回の車両では、リアホイールが18インチで、150mm幅のタイヤをはいていることと、元のスイングアームが、CB750Fを流用したもので、CBXより長いことから、長さを合わせるためにも、STD長よりも15mm長い仕様にしました。
ピボット部はあまり見えないですが、とてもカッコいいんです!!!
チェーン引きはタイプ1
先の試乗の際に、ハンドルが切れ込む症状があった事、リアの車高が高く、足つきもあまりよくない、サイドスタンドで建てると角度がきつく不安定などがあったので、今回はリアの車高を下げていきます。
リアショックの車高調部分が長いものに変えられているので、加工をして下げます。
写真を撮り忘れましたが、ツルツルの銀色の部分にネジ山を立てて、全長も短くします。
地面に立てて、サイドスタンド時の傾きと座りの安定具合、起こしやすさなどを優先に車高を決めます。切れ込みに関しては、フォークの突き出しを下げる事でも調整できるので、リアから合わせます。
マフラーの干渉をクリアすることも重要課題だったので、最終的には車高は一番低い所になりました。
チェーンカバーはオーナー様のこだわりで、水平より少し右上がりに
そして、マフラーを取付け、すべての作業が終わったところで、緊張のテストランです。
走りだすと、以前あった切れ込みが無くなり、逆にまったりする事のないニュートラルなハンドリングになりました。ステップへの加重に合わせて、す~っとハンドルがついてくるようになったので、フロントフォークの突き出しは触らないことにしました。
サスペンションの動きに関しては、オイルを変えた分、良くはなっているのですが、アジャスターが大分しまっているので、程よいところまで緩めます。少しづつ2~3回調整し、しっかり感は程よく残したままで、ある程度のギャップはスッと吸収してくれるようになったので、あとはオーナー様に乗ってもらって、好みを確認していきます。
そして完成です
とことん整備の内容はとても細かく、全部紹介すると大変なことになるので、大まかに書きましたが、自分のもやってもらいたいくらい良い整備ですよ(大変なので)
そして今回の様にハンドリングや、乗り味に不満がある場合も一緒に見る事が出来ます。
(もちろんとことん整備と一緒でなくても大丈夫です)
以前の記事にもいろいろ書いてありますので、見てみてくださいね。
それと最後に
じわじわと好評のエンジンアッパーブラケットをリアも一緒に取付けさせてもらいました。
気になった方はお電話くださいね~