阿川弘之『井上成美』(新潮文庫)
阿川弘之『井上成美』(新潮文庫)
海軍左派三部作の最終作。戦後と戦中を交錯させながら描くことで、彼がつねに変わらず一貫した価値観のもとに生涯を送ったことが了解できる一編となった。
高潔な人物であることは認めるが、それと人間的魅力の有無はまた別の話である。
戦後にかなりの筆が割かれているため、肝心の海軍大将としての井上の姿は読了後もやや朧気。
★★★★☆
海軍左派三部作の最終作。戦後と戦中を交錯させながら描くことで、彼がつねに変わらず一貫した価値観のもとに生涯を送ったことが了解できる一編となった。
高潔な人物であることは認めるが、それと人間的魅力の有無はまた別の話である。
戦後にかなりの筆が割かれているため、肝心の海軍大将としての井上の姿は読了後もやや朧気。
★★★★☆