Frank Wright“Unity”/フランク・ライト『ユニティ』:Carnival | 灰色の脳細胞:JAZZよりほかに聴くものもなし

Frank Wright“Unity”/フランク・ライト『ユニティ』:Carnival

約1年前に新生ESPから陽の目を見たライブアルバムだが、これがリアルタイムで発売されていたならば‘One Trick Pony’やらアイラーの遺産で食ってるだのといった過小評価を狂乱と興奮の渦で蹴散らしたに違いない。


まず、ライブ開始1分にして、ムハンムドとボビー・ヒューがクライマックスを迎える。

そこにライトがオージーの烽火とばかりにテナーを吹きいれ、血管ぶちきれそうなムハンムドとヒューの乱れ撃ちとぶつかりあう。アラン・シルヴァはほかの3人がいっちゃってるのをバックから淡々と支えている感じなんだが、とりあえず自由奔放としかいいようがない混乱。このまま55分間全員でクライマックスを迎え続ける。

一応各メンバーごとにソロはあるんだが、ヒューモアに満ちた暴力的な音による観客をも巻き込んだ異常すぎる盛りあがりにこそ至福が存在する。これはFestivalではない。間違いなくCarnivalだ。


Unity
Frank Wright(ts,ss,others)Bobby Few(p)Alan Silva(b)Muhammad Ali(ds)
Moers Jazz Festival on June 1, 1974
★★★★☆
にほんブログ村 トラコミュ ジャズ、JAZZへ
ジャズ、JAZZ