愛せなかったひとがいるあなたへ

藤沢あゆみです。

「あのとき、もっとやさしくできていたら」
思い出すとチクッとする恋がある。

あなたにも

そんな恋がある？

ずっと前、出会って数週間で
プロポーズされたことがあった。
彼は、わたしを家族に合わせるといった。

そのスピーディーな展開が怖くなり、
彼の車で家族に会いに行こうと言われた日、
わたしは当日電話でドタキャンしてしまった。...

いま振り返り、彼とはやはり縁がなかったと思うけど、
その後、自分が本当に好きになった人に
プロポーズされたものの、
会えなくなってしまったとき、思ったことがあった。

（バチが当たったのかな）

若い頃、いいよってくる人に上から目線で接してた。
そんな自分がいま縁がないのはバチが当たったから？
あなたもそんなふうに思ってしまうことってない？

いま自分の周りを見ると、
であって２週間で入籍して、
１０年以上ラブラブな友だちがいて
とってもしあわせそう。

いまは縁は時間じゃないってわかるけど、
当時のわたしは、彼の車に乗って
危ない目にあったらどうしようとか、
猜疑心でいっぱいだった。

とても申し訳ないことをしたと思う。

正直自分はまだ彼への愛情がなかったとしても
自分にプロポーズしてくれたひとのことを、
誠意を持って知ろうとしたり

家族に挨拶は延期してもらって、
彼ともう少しお付き合いしてみて
縁がなかったとしても
心を込めてお断りすることだって出来た。

そして、一番大切なこと。
だからって、バチが当たるわけじゃない。

あなたも、過去の自分を振り返り、
傲慢だったと気づいても、
バチが当たるなんて思わなくていい。

バチがあたるって考えるのは、
愛せなかったその人のことを
さらに悪者にしてしまうことなんだ。

縁がなかった人には、こんなふうに思っておこう。

あのとき愛してくれてありがとう、
気持ちに答えられなくてごめんなさい、
いまのあなたがしあわせでありますように。

愛してもらったという事実は、
あなたに自信をあたえたと思う。
人は出会った人でできている。
その恋のことを思い出して心がチクッとするなら、
そのひとはあなたのやさしさになっている。

愛してもらっているのに、傲慢にふるまったり、
ぞんざいに扱うのは、いいことじゃないけど、
「何か違う」と思う、自分の感覚は実は正しい。
縁を結ばなかったことや、
付き合わなかったことが悪いわけじゃない。

縁は人と人で出来ている。
縁が成立しないときは、
どっちかだけはすごくいい人で
どっちかはダメな人なんてことはあまりない。

彼も、わたしの気持ちを考えずに、
強引に縁を持とうとする
傲慢なところがあったかもしれない。

なぜそうなるかといえば、
そのときのわたしと同じように
人生の半ばでなやんだり、
ひとにやさしくできなかったのかもしれない。

そしてもしかしたら、この経験を通して、
ゆっくり関係を築いていくことの大切さに気づき、
今頃、彼にぴったりの人と出会い
しあわせに暮らしてるかもしれない。

そうだったらいいなーって心から思う。

ごめんなさいという気持ちがあるのなら、
それを罪悪感や、バチを当てられたと思うのではなく、
であってくれてありがとうという気持ちと、
しあわせでいてくださいという気持ちに変えよう。

傷つけた人には、その後もう会えなくなることが多いよね。
だから心がもやもやしてしまうこともあるけど、
もう自分を責めなくていいんだよ。

傷つけあう経験は、お金をどんなに積んでも、
誰かにお願いしてもできるものじゃない、
その経験を積ませてもらったことに感謝して、
これから出会う人へのやさしさに変えていこう。

愛せなかったひとにありがとう。
相手のしあわせを心から願ったとき、
自分にもしあわせがやってくる。

愛せなかったひとすら

あなたの味方にできるのだと知ってください。

読んでくれてありがとう、またね