新社会人の時の思い出 | 徒然森沢屋

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新社会人・新入生の思い出 ブログネタ:新社会人・新入生の思い出 参加中

大学を出て、都内にある、50人規模のIT系の会社に就職しました。
別に大学でコンピュータの勉強をしていたわけではなく、何かを作る仕事がしたいなと思って行きついたのがプログラマでした。
幸い、子どもの頃から家にパソコンがあったおかげで抵抗はなかったし。
とはいえ、予備知識らしい物がほぼない状態での就職。
しかも、私以外の同期はみんな専門学校卒の男の子。
更に、その会社で私が初めての「大卒女子」でした。
…てことはね。
私の出来が悪いと、来年以降、大卒の女の子の採用をしてくれなくなっちゃうかもしれないってことで。
そりゃもう、緊張の連続でした。

とにかく、勉強しながら、出来ることをやっていこう。
研修期間中、早めに出勤して新聞片付けるとか、机拭くとか、「新人の仕事」って言われてることを率先してやりました。
で、研修が始まるまでの間、情報処理系の本読んだりして。

で、こういうのを何日かやってると…上の人がね、気付くわけです。
朝の雑用をやってるのは私だけ。
研修前に自主的に勉強してるのも私だけ。
同期の男の子たちは、始業の10分くらい前に来て、お喋りしたり漫画読んだりしながら、研修が始まるまでの時間を潰してたんです。
昼休みも同じ。
専務からみっちり注意されて、ようやく私がやっているところに「俺やりますよ」って言ってくれるようになりました。
同期の1人が、学生時代に使ってたんだけどって情報処理用語の辞書を貸してくれて、ありがたいなーって思ったり。

でもまぁ、いきなり何でも上手くいくわけではなく…

研修でテレビを使うことになって、エレベーターを使って上から下に移動させなくちゃいけなくなりました。
キャスター付きの台だったんですけど、どうしても段差になってる所はあるので、ちょっと持ち上げなくちゃいけない。
なので、何も考えずに身をかがめて、台の下の方に手をかけてちょっと持ち上げて…
そこで、講師役の先輩が、呆れたように言いました。

「お前ら、女の人に何やらせてんの?」

…ああ、そうか!
この場合、私は手を出さない方が良かったんだ!
男の子たちも「あっ」と思ったんでしょうけど、私も「あっ」って思いました。
中学から10年も女子校にいると、力仕事だろうが何だろうが、自分でやる癖がつきやすいらしく…特に私は体が大きいので、力仕事に駆り出されることも多かったから、何の疑問も抱かず、学生時代の常識のまま動いて…で、男の子たちが注意された。

もちろんね、気付けない方も良くないんですよ。
でも、大学を出るまで「男を立てる」ってことを意識しないで来てしまった私の気遣いの足りなさも問題だったわけで。

そうかー、社会に出ると、私みたいなのでも女扱いされるんだ。
馬鹿馬鹿しいなって思う気持ちもあるけど、男を立てることを意識して引いた方がいいこともあるんだ。
男の子たちとは別の意味でハッとして、自分の気遣いの足りなさや視野の狭さを思い知った出来事でした。

社会人になるって、こういうことなんだ。
1人だけ頑張ってても駄目なんだ。
学生の時なんか比べ物にならないくらいたくさんの、全く違う種類の気遣いをしていかなくちゃいけないんだ。
大変だぁ…
そんな風に思ったのを、覚えてます。

あ、ちなみにその会社、次の年も大卒女子を採用してくれました。
ちょっと安心(^^;