建築家の鈴木エドワードさんが「GOod DESIGN」というサイトで
「 いまある国立競技場を直して使おう!」と呼びかけていらっしゃいます。


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■鈴木エドワード いまある国立競技場を直して使おう!
皆様、
謹賀新年 明けましておめでとうございます。

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新年早々ですが、新国立競技場反対のご協力願いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
 
Hello Friends!
 
This is a request to please sign the petition to oppose construction of the planned New Olympic Stadium in Tokyo. The planned facility is too large, too overwhelming, too expensive initially as well as running-wise (the Stadium is to hold 80,000 spectators, but there are hardly any venues for such a capacity after the Olympics), would fell many trees that adorn the present park, and spoil the nice human scale as well as the pleasant cityscape that exist now.
 
I just signed the petition
"文部科学省、日本スポーツ振興センター: 神宮外苑の青空と銀杏並木の風景を守ろう!巨額の建設費をかけない、いまある国立競技場を直して使おう!

鈴木エドワード

 
Edward Suzuki

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とのことですが、えっ?鈴木エドワードさんまで?と正直びっくりしました。

といいますのも、鈴木エドワードさんといえば80年代後半に日本の建築界に颯爽と現れそれまでの「建築家=生真面目な技術者像」を刷新。

おしゃれ&カッコイイ

に変えた人ですからね。

ちょうどそのころ私は、友人の日大芸術学部の写真科のやつと、

マガジンハウスのブルータス編集部でカメラマンアシスタントのバイトをしておったのですが、

ブルータスでトライアスロンの記事書かれたり特集されてたのが鈴木エドワードさんでした。

ハーバード大学卒、バックミンスター&イサムノグチスタジオ、丹下健三事務所

という華々しい経歴だけでなく、トライアスロン出場ですからね。

そして代官山のゴルチェのショップとかも設計デザインされていましたね当時。

ブルータスの名物編集者で現在ソトココトの編集長である小黒一三さんと、ムパタロッジとか設計されたりしてるようなスター建築家でした。


そういった華々しくかつ一般メディアでの目立った活動が同業者の嫉妬を買ってしまって、建築家業界では案外の評価だったことを覚えています。


ところが、なんです。


鈴木エドワードさんはそういった派手派手しいイメージとは180度違う建築家でもあるのです。

私が独立して事務所を構えたものの、仕事があるわけではなく、友人のつてで槇事務所ご出身の遠藤精一先生のお仕事をお手伝いしていたころのことです。

当時、遠藤先生は膜構造ドームの可能性を追求されており、一般の木造部材の応用によるローコスト膜構造の大空間の設計デザインに取り組まれていたのですが、その実施設計を私はやっておりました。





そこに、なんと鈴木エドワードさんが見学に来られたんですね。




有名な人だから、きっとスカシタこというんじゃないかなあ、、
と戦々恐々としておりましたら、意外や意外そんなことはまるでない人なんです。
むしろ、ローコスト膜構造に並々ならぬご興味をもっていただいているようで、
現場の川崎工場でのご案内の後、駅までご一緒してお昼食べましょう、
ということになりまして、入ったところが駅前のそば屋さん。
そこで、天ぷら蕎麦をごちそうになったんですね。

そのときに鈴木エドワードさんが言われたことが印象に残っていますが、
普段も駅裏のなにげない焼き鳥屋さんとか居酒屋さんを利用するのだけど、
そこにこそ、本当の日本の空間があるのだと、長く日本を離れてみれば、そういった日本独自の空間がとっても大切なものだと分かるんです。
とのことでした。

そんな鈴木エドワードさんまでがこの問題にモノ申している。
そこのところを日本の建築家諸氏は改めて考え直す必要があると思います。