けいおん!の二期がとうとう終わりましたね。
平沢唯、田井中律、秋山澪、琴吹紬の4人の軽音部メンバーは桜ヶ丘高校を卒業してしまいました。

しかし!映画化も決定したみたいで今回のけいおんブームはこれからという感じです。
最終回の後に番外編として二つのエピソードがありましたが、
そのうち注目すべき回が、軽音部顧問のさわちゃん先生の家にみんなで出かけるというものです。

さわちゃん先生というのは、桜ヶ丘高校卒業のいうなれば唯たちの先輩でもあるわけですが、
現在は桜ヶ丘高校の音楽教師として赴任しているという設定です。
しかもメインは吹奏楽部の顧問なんですが、部員が減って廃部寸前の軽音部の顧問も引き受けているという人です。
唯たちのよき理解者として理想的教師像として登場するわけですが、
実はこのさわちゃん先生はかつて高校生時代に軽音部に所属しており、
当時、ビジュアル系というかデスメタルのバンドを組んでいたというあたりが、
物語りの重要なエピソードとなっています。

建築エコノミスト 森山のブログ

デスメタルというのは、細分化したロックジャンルのひとつですが、
ヘビーメタルといわれたハードロックのジャンルから派生したスタイルです。

ロック音楽を聴かない人にはなんのことやらわからないと思うのですが、
70年前後よりロックミュージックが一般化する過程において
ロック音楽の中でもいろいろとその音楽スタイルや表現形式でいろんなジャンルが生まれているんです。

例えば、クラッシックのように楽曲の構成や演奏の技術をつきつめたプログレッシブロック
ロック音楽に若者の憤りや社会へのメッセージ性をてんこ盛りしたパンクロック
ロック音楽の元々の演奏形式や本格的スタイルを意識したハードロック
結局著名なロックバンド、巨匠といわれるビートルズやレッド・ツェッペリン、クイーンなどはそのいずれもの要素を兼ね備えているわけですが、
ある種、一点突破型のバンドはいずれかの好きなジャンルを突き詰めようとしていたわけです。

その中で、本格派を志向するハードロック陣営の中から、より重く、より耽美的に、より筋力的なイメージを
全面に押し出したグループの中からヘビーメタルと呼ばれるジャンルが派生しました。
初期のハードロックの中ではディープ・パープルとかがヘビーメタルの元祖でしょうか
ヘビー=重い、メタル=金属、という言葉のとおり重厚なサウンドときらびやかな演奏を身上としています。
レインボーとかスコーピオンズとかがもそうです。

ロックを聴かない人にとっては微妙な違いなんですけどね。
その後、ヘビーメタルはビジュアル、演奏形式、楽曲の構成、リフなんかも特徴的に収斂しまして
モーターヘッドあたりが典型的なヘビーメタルバンドといえるでしょう。

建築エコノミスト 森山のブログ


で、デスメタルなんですが

デスメタルというのはヘビーメタルの演奏形式の中でもその表現テーマを、
死とか悪魔とか地獄とかそんなダークサイドに設定し、
ボーカルもしゃがれた低音ボイスをその特徴としています。
元々、ハードロックの中にはこのアンチクライストスタイル、
悪魔信仰をギミックとして取り入れたバンドは多かったのですが、
それは演奏も楽曲も天下一品なのになぜか悪魔系の「ブラックサバス」の影響があるでしょう。
日本の聖鬼魔Ⅱはブラックサバスのパロディみたいなもんなんですが、

建築エコノミスト 森山のブログ


タモリの空耳アワーにもこのデスメタル系はよく登場していますね、
何を言っているかわからないから。

そんな、どマイナー、マニアックなロックバンドのボーカルをさわちゃん先生はやっていたわけです。
このあたりの設定のこだわりもけいおん!のブレイク要因のひとつでしょう。

そのさわちゃん先生の家に、みんなで出かけてみたというシーン。
賃貸マンションなんでしょうけど、
ずいぶん変わったつくりです。

建築エコノミスト 森山のブログ


RC4階建てみたいなんですが、RC造なんだからビルっぽい陸屋根(水平な屋根のことです)でもいいのに、
最上階は家型、寄棟造りのデザインになっております。

なかなか凝ったつくりなんですよね。
周りのマンションは普通というか、
モダニズムの規則にのっとったような、矩形のマンションが並んでいるのにです。

建築エコノミスト 森山のブログ

これはなぜなのか?と思ったわけなんですが、、

つづく