スガツネ工業80周年記念講演会の企画をおこないました。
昨年よりスタッフの方々といろいろと案を練っておりましたが、
やはり、このお二人であろうと。

建築エコノミスト 森山のブログ


青木茂先生と遠藤秀平先生です。

プロレスラーでいうと、青木先生はサブミッションの使い手、「使う技のすべてが得意技」と呼ばれた藤原組長とかそんな感じです。
遠藤先生は、七色のスープレックスでスケールの大きな試合をするプロフェッサージャンボ鶴田ですかね。

建築界の藤原組長VSジャンボ鶴田という夢の競演です。

参加費無料ですので、建築専門家でない方々でも、
「森山に聞いた。」、「森山のブログで見た。」でかまいませんので
ぜひこの機会にお出かけください。


案内文より(私が書きました、、)

二十一世紀もその早10年が経過しました。この10年間はそれまでの単純な経済成長のパラダイムが転換点を迎え、わが国においても建設土木産業は今後数十年を乗り切るだけの新たな視点を持たざるを得ない時代に差し掛かっております。

この十数年の間でも多くの企業や事業が縮小と拡大を繰り返しております。
企業や組織は30年ごとに新陳代謝を繰り返していかなくては、いずれは時代の変化に飲み込まれ消え去っていくともいわれています。

このたび、80周年を迎えるスガツネ工業は、そういった意味でも企業でいうところの3世代にもわたり建築ハードウェアの最前線で社会や経済の荒波を乗り切ってこられた企業です。

今回のセミナーにおいては、その創業の理念、継続の意思、拡張する理想に向かって、共通の理念でシンパシーを感じられ、建築業界の刷新を目指して日々戦っておられる、時代の要請からわが国の建築界において、今もっとも期待されているお二人です。

5月28日13:30~15:30「リファイン建築」の青木茂先生
5月28日16:30~18:30「Paramodern建築」の遠藤秀平先生

ぜひ、連続講義としてご聴講いただきたいと思います。
下記のお申し込み用紙にご住所、貴社名、お名前、電話番号、参加希望のセミナーを明記の上、FAXにてご依頼ください。
お申し込み用紙(xls形式)のダウンロードはこちら
お申し込み用紙(pdf形式)のダウンロードはこちら

主催:スガツネ工業㈱  協力:建築Web.com

または、参加希望の方は 
 ・貴社名
 ・ご出席者名
 ・ご所属
 ・ご連絡先(電話番号)
をご明記の上、
mail@kentiku-web.com
までメールいただいても結構です。


〔事前登録制 定員各50名~150名、聴講無料〕
応募者多数の場合には抽選とさせていただきます。ご了承ください。

 ・日時:2010/5/28(金)(13:00~18:00)
 ・会場:スガツネ工業(株) 4号館7F  
     東京都千代田区岩本町2-17-9
 ・会場アクセスは▼コチラ▼
定例開催のスガツネショールームではありません。ご注意ください
 ・問い合わせ:03-3865-1122(スガツネ工業 赤塚さま)

お手数ですが、件名を「80周年セミナー参加希望」として
お問い合わせ・お申し込み頂きますようお願い致します。
※セミナー後は懇親会も予定していますので参加希望の有無をお知らせください。


スガツネ工業80周年記念講演セミナー

主催:スガツネ工業㈱  協力:建築Web.com


建築家 首都大学東京教授
青木茂氏

WEBサイトはこちら

大分県生まれ。
青木茂建築工房主宰。博士 (東京大学工学)。
著書に「再生建築」「団地をリファインしよう。」
「リファイン建 築へ」「まちをリファインしよう」「見えない震災(共著)」など。
受賞に日本建築学会賞・業績賞(2001)BELCA賞
(2001)JIA環境建築賞(2000)エコビルド賞
(2002)グッドデザイン賞(1999,2005,2008)GREEN GOOD
DESIGN AWARD(2009)福岡市都市景観賞を連続受賞
(2005,2006)千葉市優秀建築賞(2009)兵庫県知事賞
(2010)JFMA賞(2010)など

【セミナー概要】

リファイン建築とは何か。
古い建物を直して使用するとか維持メンテナンスすることだけでは、建築の再利用は進みません。 なぜなら、建築には新築されたときの時代的、社会的背景があって必要とされ、建設されたという、いわば社会的機能をもった公的資産のウェイトが高い創造物 です。

建造物はみな長い年月を耐え、持ちこたえることを前提に強度スペック が設定されています、そのため機能面いわばソフト面が不要になっても、構造面いうなればハード面はまだまだ使用に耐えうる多くの建物が日本中に存在しています。

リファイン建築はそれらを社会的ストックと位置づけ、資産として蘇らせることが目的の新たな建設産業の市場創造を担っているのです。

築数10数年を経過した建物を技術的にも文化的にも分析し再定義することで、新たな価値を見出し、新たな建築的使命を創造し、次の世代に受け継いでいくことがリファイン建築の醍醐味です。

当セミナーでは過去10数年間のリファイン建築の事例を学び、現在進行形のリファイン建築の手法を知り、次の時代のリファイン建築を参加者全員で模索す る。そのことによって、日本の建設産業の技術的価値や人的資本を無駄にしない、活かしきる、そういった大きな社会的大儀を見出していただきたいと思いま す。




建築家 神戸大学大学院教授
遠藤秀平氏
WEBサイトはこちら

滋賀県生まれ。
京都市立芸術大学大学院を経て、1988年 遠藤秀平建築研究所を設立。
主な作品としてSpringtecture 播磨、Bubbletecture 米原 、
Rooftecture筑紫、Slowtecture 三木などがあり、
芸術選奨文部科学大臣新人賞 、第9回ベネツィアビエンナーレ特別賞、
アルカシア建築賞など国内外で多くの賞を受賞している。
2004年ザルツブルクサマーアカデミー教授、現在は神戸大学大学院教授。
1999年  関西建築家大賞(日本建築家協会)
2000年  アーキテクチュラルレビュー誌ar+d大賞(イギリス)
2001年  フランチェスコボロミーニ国際建築賞(イタリア)

【セミナー概要】
Paramodern建築とは何か。
20世紀はmodern建築の時代でした。それまでの建築デザインがヨーロッパ文化の発祥地であるギリシャ、ローマ建築を理想とし、中世のキリスト教文化 を胚胎して発達した様式の積み上げであったことを、モダン建築は、社会運動の一端として自由な発想で颯爽と塗り替えていきました。20世紀に登場した新し い素材、コンクリートやスチール、プラスチックが可能にする、プレーンで抽象的な立体形式や、機械の構成方法にも似た機能的モジュールや部品の組上げによ る建築デザインの表現形式です。モダニズムとはその時代に芽吹いた建築思想なのです。

一方、Paramodernとは、遠藤秀平氏が掲げる建築コンセプトを表わす造語です。Para-次の、超えて、別の、そういった意味の接頭語をつけることで、modernという前近代の圧倒的な建築文化のテーゼに挑戦する果敢な試みを総称しています。

戦後数十年の間、わが国の建築界もアプリオリにmodern建築の考え方を無自覚に前提としてきました。その結果として、多くの町や都市が一定の機能的価 値をもち、普遍的な利用を可能にし、一定の投資効率を得ていた時代が長く続きました。この平均的な街を平均的に作り出していくモダニズムの思想が近年、そ の役割を終えようとしています。

Paramodern建築はそうしたモダニズムの一般化過程で失われようとしている先鋭的な実験精神や、新規の空間を生み 出す想像力を、再度作り手の手の中に、個人の創造性の範疇に取り戻そうという大きな思想を宣言するものなのです。

建設場所ごとに提案される建築形態、構造 システムごとに吟味された構成部材、の結果現れる新たな空間は、自由に巻き取られた鉄板や、ふんわりと包み込む金属皮膜、自由なボリュームを獲得しようと する多面的な構成方法などによって、誰にもわかりやすく、楽しげで、爽やかで、若々しく、力強い。

何が何とどのように結びついて建築空間が実現されている のかを明示しながらも、決して専門家向けだけの説明的でない自由な建築精神、そういったものを目の当たりにして、次世代の日本の建築文化の進むべき方向を 考えていく機会としていただきたいと思います。