夏の夜話 続きです

今回は二部構成です



古今東西ホラー小説を名乗る本は数あれど


いつ何処で見ても脳が凍り付くのは

やっぱエドガー・アラン・ポー以外にないな。

ポーの怪奇小説以上におぞましい小説はない。


いや、探偵小説「モルグ街の殺人」「マリー・ロジェの秘密(未完)」も結構怖いぞ。



ベタなところで「黒猫」「アッシャー家の崩壊」


「ウィリアム・ウィルソン」

かつてヨシモト∞火曜チュート担当回でも話題に上がったドッペルゲンガーを扱っていて 

初めて読んだときは鈍器で頭を思い切りどつかれるくらいの衝撃だった


「あばきたてる心臓」

題名だけでもふるえが来るでしょ。

中身もコワイよ



だけど、今まで読んだポーの作品で最も怖ろしかったのは



「赤死病の仮面」


なにがおぞましい もといおそろしいって


他の小説ならぶっちゃけ「架空の話」として流すことも可能なんだ

だけど


「赤死病の仮面」 だけは 無理!



もしかしたら史実をそのまま小説に起こしたのかと勘ぐるほど

物語が生々しいんだ。

起承転結、最初から最後まで妙に生臭すぎる



本当にあった事件じゃないのか?



そう 「赤死病の仮面」は

現在、そういうニュースがあってもだれも驚かないだろうと思わせる現実味がある。

設定・展開がリアルすぎる。



エドガー・アラン・ポーはご承知の通り

アルコール漬けで若くしてのたれ死んだけど

(本当に「のたれ死に」状態だったらしい)


こんな小説ばかり書いている人間が長生きできるはずがないのだ。




ちなみに


ポーの作品には「大鴉」という詩もあるけれど

これも相当、いや非常に不気味 だど。