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日々の徒然をつづっています。コメントは承認後公開させていただきます。

昨日は仕事を早めに退けて、十三代目 市川團十郎白猿襲名披露巡業を観るために愛知県芸術劇場へ。

 

一、祝成田櫓賑(いわうなりたしばいのにぎわい) 25分

鳶頭  右團次
鳶頭  九團次
芸者  廣松
芝居茶屋亭主  市蔵

二、十三代目市川團十郎白猿襲名披露 口上(こうじょう) 10分
海老蔵改め團十郎

中村 梅玉


三、河竹黙阿弥 作
天衣紛上野初花(くもにまごううえののはつはな)から

河内山(こうちやま) 70分

河内山宗俊 海老蔵改め團十郎
高木小左衛門  右團次
宮崎数馬  廣松
腰元浪路  莟玉
桜井新之丞  九團次
北村大膳    市蔵
松江出雲守  中村 梅玉

 

「一、祝成田櫓賑」は舞踊。歌舞伎の演目で舞踊はイマイチ得意ではないのですが、「襲名披露を寿ぐ祝祭気分にあふれた舞踊」と解説にあったように、勢いよく生き生きとした開演の演目でした。私は能楽が好きなのですが、歌舞伎は、やはりエネルギッシュというか、直接的な生命力、若々しさが伝わって、これもまた気持ちよいなあと。またお多福と翁とヒョットコの3枚の面を早変わりで変えての舞は、とても面白かったです。

 

続いて「二、十三代目市川團十郎白猿襲名披露 口上」。梅玉さんの口上は、海老蔵改め團十郎さんが、伝統の継承を大切にしつつ、新しいものを付け加えようとしているとのエールが感じられました。そして團十郎さんの口上。父親との思い出、息子との舞台に触れることで、これもまた文化の継承への想いが伝わる口上で、歌舞伎をこれからも観たくなるご挨拶でした。

ちなみに、二月にも御園座で襲名披露公演があったことにも触れられ、「そういえば私、観に行ったんだった」とも思い出したのでした。公演は、二月の方が昼夜別プログラムで通しで観られたとの、市川海老蔵さんの長男、堀越勸玄さんも出演されたので、そちらの方が豪華だったようには感じましたが・・・。年に2回も観られる機会があったのは、ありがたいです。

 

「三、河内山」、あらすじは「江戸城の御数寄屋坊主、河内山宗俊は、松江出雲守邸で腰元浪路として奉公している質屋上州屋の娘が、 出雲守に見初められたために幽閉されていると聞き、二百両で浪路の奪還を請け負います。河内山は、上野寛永寺の使僧と偽って出雲守邸に出向き、渋る出雲守を見事説得し、浪路の救出に漕ぎ着けますが、その帰りがけに…。」(サイトから)

始まってすぐに、あらすじとポイントが登場人物から語られたので、予習なくても楽に理解して楽しめそう。團十郎演じる河内山宗俊が、ちょっと笑えるところもあったり、清廉潔白な正義の味方ではない、ちょっと悪っぽいところもありながら、堂々として、言葉でやりこめて最後に「バカめ」と言って退場していくところは、歌舞伎らしいカブいたカッコ良さがあると思いました。