ヴェネチア国際映画祭で上映され、6分間にもおよぶスタンディングオベーションで迎えられた園子温(そのしおん)監督最新作『冷たい熱帯魚』。

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弟たかちゃんが借りて来てくれたので、みなみが寝たら、Mちゃんと三人で見始めました映画流れ星


が、

それはそれは、
きつかった叫びあせる

園子温監督は、
「今までで一番の出来」
とか、
「最高の娯楽映画」
と自賛されているみたいでしたが、

本当に、きつかった叫びあせる


『冷たい熱帯魚』は、1993年に埼玉県で実際に起きた愛犬家連続殺人事件をベースに作られた映画。

主人公の熱帯魚屋の店主、社本を演じるのは、画面に存在するだけで作品に重みを感じる演技派俳優の吹越満さん。


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普通の自分の考えを口にできない主人公が、娘の万引きを機に、イケイケ中年の熱帯魚屋、村田に出会うことで大きく酷い方向に人生が狂い始めるというストーリー。

主人公の後妻(神楽坂恵)が胸の谷間を常に出しているのも気持ち悪いし、村田のハイテンションかつガツガツした気性、下品極まりないダミ声も、胸がぞわぞわするくらい居心地が悪い。

濡れ場の女性の精神状態も、その様子も相当気持ち悪かったわ汗


お金とプライドのために、
簡単に人を殺し、
楽しい儀式のように、
マリア様が飾られた山小屋で遺体を切り刻んでいく。

その表現方法に容赦なくて、目を逸らすだけではなく、初めて映画を見て吐き気がしました、それも何度も。

演じた俳優さんもすごいエネルギーを要しただろうなーと同情に似た感情も。

村田に瞬く間に殺人を手伝わされ、妻を寝取られ、情けない男の頂点に上り詰める主人公。


ラストは、、またまた衝撃的すぎて目を覆ってしまう結末です汗


ガツガツ中年、村田(でんでん)は怪演の甲斐あって?思い出すだけでも気持ち悪いのだけれど、資産家の娘で村田の奥さんを演じたのが、黒沢あすかさんキラキラ

この方の声とコケティッシュな容姿が、残酷で残忍でキチガイな映像の中で唯一の救いに感じたから、また不思議。

とっても頭がおかしい奥さん役なんだけれどね。

黒沢あすかさんと言えば、『あすなろ白書』の砂田トキエ役があまりにもインパクトが強くて、

なるみ(石田ひかり)の前で、
「これが、たもっちゃんに愛されている体よ」
と、黒い下着を脱ぐシーンがあって、

当時のウブな私には衝撃的でしたドキドキ

たもっちゃん(掛居くん=筒井道隆)、やるやーん、とも思ったかも。


黒沢あすかさんの魅力は今も変わらず、可愛くて、妖艶でキラキラ

狂気に満ちた演技が凄かった!


個人的には、
バーナーで豪快にキャンドルを灯す仕草とか、終盤、主人公の社本にお風呂場で命令されて、
「はい!」
という一言が、最高に可愛くて好きだったなドキドキ


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この作品をここまでのリアリティとクオリティを持って作り上げたことは本当に凄いと思うけれど、世に出す意味がわからないし、娯楽と思えるだけの余裕は私にはなくって。


後味は最悪、
二度と見たくない映画です。


それにしても、
こんなことが実際にあったなんて、人間って怖い。

人を見る目を子どもにも養ってほしい、怪しい世界には足を踏み入れないでほしい、と心から願いました。


こんなヘビーな映画を借りてきてしまった罪滅ぼしに、たかちゃんがハーブティを入れてくれてお月様


ハーフマラソンを走ったくらいの疲労感は、少し軽くなったかな。


このあとに見たお口直しの『スベらない話』にどれほど救われたか合格


なんだか、
無性に『あすなろ白書』が見たくなってきたよドキドキ







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