土曜日に札幌で全国投資セミナーを開きました。来場下さった皆さま、ありがとうございました。大勢いらした皆さまの表情は、この相場の中で次どうすべきかを考えるために、いつにも増して真剣な眼差しでしたが、表情は比較的明るく、質疑応答コーナー用にもとても多くの御質問を頂いたのですが、その内容もなべて前向きなものでした。

 今回のいわゆるチャイナ・ショックで、当社のお客様の状況を俯瞰しても、FX、株式、先物、全ての資産区分に於いて、お客様の評価益が減った状況は多くありますが、信用取引や保証金取引で、担保金の額を超えて損が確定してしまったケース(お客様が債務を持ってしまう状況)はほとんど皆無です。リーマン・ショックやバーナンキ・ショック、或いは大震災時には、この債務状況も多く発生しました。しかし今回は、これらの大変動時と同じような振れ幅でマーケットが変動したにも拘わらず、状況は大きく異なります。何故でしょう?

 それは、変動の起点が中国であり、日本時間の午前10時半に開く上海市場の動きから波が起きて、要は日本のお客様から見ると、日本のマーケットが開いていて、流動性のある時間帯に変動が起きたので、値動きは大きくともギャップを開けることはなく、連続的に値段が動いたので、リスク管理が容易だったからでしょう。このことは、とても多くのインプリケーション(含意)を持っていると思います。

 当社が提供する商品、サービス、情報全てにおいて、24時間シームレスに、かつ流動性を伴って提供すること、翻って、流動性のないものは提供しない、もしくは徹底した注意喚起・説明をすることが、どれだけ重要か。そういったことを、今までも分かっていたつもりですが、再度強く認識しました。流動性のない株は骨董品と同じである、と云った人がかつていましたが、マーケットは流動性が命であり、我々のサービスの命も流動性・可用性にあるということを肝に銘じていきたいと思います。