「日本はアジアのフランスになるのではないか」という言葉を耳にしました。教えてくれた人は、自虐的な文脈でこの言葉を認識していたようなのですが、私は全く別に感じました。フランスは出生率も2を回復し、総電力に占める原子力発電量も7~80%ととても高く、ヨーロッパ1の農業国で、とてもSustainable(持続可能)な国です。人口は減らない、化石燃料に頼らない(従って中東など危険地域からの輸入依存が低くなりますし、温室化ガスもあまり出さない)、食料自給自足できる。人口分布の変化によって覇権が変わっていこうとしている現代に於いて、そしてエネルギーと食料が最重要課題となっている地球に於いて、独自の安定的な独立ポジションを作っている尊敬すべき国だと私は思っています。

 「日本がアジアのフランスになる」とは、食べ物は美味しくて文化大国だけど経済的にあまり強い力を持っていない、というネガティブな意味で使われたのでしょうが、私には日本の身丈を超えたフレーズのように聞こえます。日本はこのまま放っておくと、アジアのポルトガルになってしまうのではないかと、私はそう思います。しかし日本には出来ることが一杯あります。出生率を上げるインセンティブを与え、農業生産量を増やすことは、そんなに難しいことではないと思うのです。何でもっとこのような大切なことをしっかりとやらないのでしょうねぇ。昔の政権からそうですが orz