引き続き機関投資家巡りで、欧州各国を訪問しています。短い時間ですが、街並みを窺い知ることも出来、投資家のオフィスの雰囲気などからも、お国柄を垣間見ることもあります。

 ひとつ今回気になったのは、雇用と生産性の関係です。UK・ヨーロッパの中には、必ずしも生産的でないようなことを残している国もあります。もちろん文化に関わるものはしっかり残すべきですが、通常の生活インフラにのみ関する部分であっても、敢えて非生産的な昔からのものを残している場合があります。

 そして、その傾向は、国によって固有です。つまり、非生産的なものを残している国は、何に付けても同様である気がします。これは恐らく雇用政策ではないでしょうか?誤解を避けるために重ねて言うと、文化に関するものとは思えない場面でのことです。

 汚職のような形で、国の富を偏在させることが、一国政府の犯す最も悪い所業でしょう。しかしこの雇用と生産性の関係をどのように創っていくかと言うことも、政府にとっては一歩間違えると悪行になりかねない問題だと思います。民の声に耳を傾けるだけでなく、政治は時に高い視点からの計画性がなければいけないものだと、欧州各国を見較べて感じています。