都内の道が、まだ”常に何処でも”ではありませんが、少しずつ混み始めている気がします。先週土曜日の朝に、都内から外に向かって首都高速を走っている時の対向車線の混み方にも驚かされました。物流は景気に敏感です。景気が回復を始め、徐々に物流が増えているのでしょう。

 かつてバブルがはじけて我が国の経済が長いトンネルに入っていく時、最初は誰もあれほど長いとは思いませんでした。当時トレーダーだった私は、タクシーに乗ると必ず運転手さんと話をしたのですが、毎回「今月は先月より暇だ」と言うので、その度に翌朝、円債券や円短期金利先物を買っていました(若干の誇張がありますが)。トンネルがまだ続いていることは、物流の中にいる人が一番よく分かっていたのです。

 今、長い低金利の効用が、じわじわと効いてきているのでしょう。株式市場に於ける活況も、じわじわと回った流動性が背景にある筈です。もし薬がしっかり回って効いたのだとすると、その効用はすぐには止まらないでしょう。金利はまだ動いていません。金利が動き始めるまで、この効用は持続するのでしょうか。

 景気は街角にあります。街の様子をしっかりとウォッチしていきたいと思います。