絲山秋子『袋小路の男』 | 気まぐれmomozou日記

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ぼちぼち書きます。ぼちぼち。

テレビで「レッドクリフpartⅡ」を見ている夫の横で

読書をしていました。momozouです。

時々顔を上げて、

「これ誰?」とか

「なんで殺されたの?」とか聞いていたのですが、

夫はうるさがらずに答えてくれました。

そう、彼は三国志大好き人間(オタク?)なのであります。

教えたくてうずうずしてるっぽい。


でも、先に本を読み終えた私が、

「お風呂入ってくる」と立ち上がると

「このクライマックス目前で…!」と肩を落としていました。

(ちょうど風向きが変わる辺りね。)


momozou陥落ならず!!



んで、その時読んでいたのが、この『袋小路の男』。


袋小路の男/絲山 秋子
¥1,365
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これ、感想書きづらいなぁ。

感想だから好きに書けばいいんだけど。

一言で言うと、あんまり好きじゃない、って感じです。


この本には、「袋小路の男」「小田切孝の言い分」

「アーリオ オーリオ」の3本が収められているのですが

小田切孝は、「袋小路…」に出てくる人物の名前で、

「…言い分」は「袋小路…」の視点を変えた書き方になっています。

「袋小路…」のほうは、小田切のことを好きな女の視点で書いていて

「小田切…」のほうは、第三者の視点。どちらの心も覗く。


普通は、主人公が好きな男のことを語ってるんだから、

その男が素敵に見えてもよさそうじゃないですか?

それが、全然その男(=小田切)が魅力的に感じられないんです。

だからどうしてもノレない。

男のみならず、女も全然魅力的じゃない。

「小田切…」の方が、まだよかったかも。


なんていうか、主要な2人が非生産的な感じというか、

退廃的というか、、とにかく暗いんですよね。

同年代の女性なわりに、共感できる部分も少なすぎる。

やっぱ登場人物が魅力的じゃなきゃ、面白くないよねぇ。

「アーリオ オーリオ」のほうがまだよかったと思ったけど

この作家さんが描く人物は、やっぱりなんだか悶々とした感じ。

私のストライクゾーンが狭いのかな~?



まぁ、昔の文学者たちだって、非生産的な退廃的な雰囲気の

作品たくさん書いてたかもしれないね。考えてみたら。

最近、教科書に載ってるような作品ばっか読んでたから

(メロスとか、トロッコとか?)

その感覚、忘れてるのかも。

あるいは私が最近、社会に憤ったり不条理を憂えたりすることもなく

のうのうと過ごしてるから、気分にそわないような気持ちになるのかな?

とにかく、あんまり好きじゃなかったってことで、おしまい。



今は、井上荒野さんに移りました。

まだ読み始めたばっかり。

これまた思いっきり長崎弁な感じで、びっくり。

この舞台、どこかしらん?