{50BE7DE4-7092-42BA-AE3F-E2AF61ACA8E9}犯人は、まだ昭和にいる。


■製作
監督:瀬々敬久
脚本:瀬々敬久、久松真一
原作:横山秀夫「64〜ロクヨン〜」
音楽:村松崇継


■主な出演
佐藤浩市、永瀬正敏、綾野剛、榮倉奈々、夏川結衣、瑛太、三浦友和、奥田瑛二


■あらすじ
わずか7日で終わった昭和64年。その年に起きた少女誘拐殺人事件「ロクヨン」から14年経過し、未解決のまま時効が迫っていた。当時、捜査に携わっていた警務部秘書課広報室の広報官・三上義信は記者クラブとの不和、刑事部と警務部の軋轢のなかでロクヨンを模倣した誘拐事件に直面する…。


■感想
前編、後編と続けてレンタルしたので、二本まとめての感想。


基本的に横山秀夫サスペンスは好き。


華々しい(?)刑事の活躍より、警察の内情や、そこらのサスペンスでは描かれない地味な職務に焦点を当てたストーリーが多い気がして面白いから。


本作も、主人公・三上(佐藤浩市)が警務部秘書課広報室の広報官という、そこらのサスペンスではやはりなかなか取り上げられなさそうな役職で、記者クラブとの確執などが描かれている。


さらに、現実にもありそうなムカツク警察の隠蔽…。そして、そこから始まる負の連鎖…。(荒木田刑事部長(奥田瑛二)にはムカつきしかなかったなー。)


本作のタイトル「ロクヨン」は実際に起きた事件がモデルになっているらしい。横山秀夫自身、地方の新聞記者だったことから、「警察と記者クラブのあるある」にはかなり信憑性があると思われ、無茶な展開もなく重厚なミステリーをじっくり味わえる。


だがしかし…。間をおかず二本続けて観たあとには、なんだか「ちはやふる」を観た時と同じ感覚になった。


つまり、2つに分ける必要あった?ってことだ。


前編鑑賞の後はなんとも思わなかったけど、後編始まってすぐに「これだったら3時間程度にまとめられたんじゃないか?」という気がしたし、全部終わってからもその思いは変わらなかった。


幸田(吉岡秀隆)が残した「幸田メモ」にしても、日吉(窪田正孝)の涙の理由にしても、そこまで引っ張る必要ってあったのかなぁ?


前編を観ていたからかもしれないので、観ていなかったらまた違うのかもしれないけど、後編の冒頭で十分にロクヨンについて理解できたと思うけどなぁ。


ていうか、そもそも1つの作品に前編・後編っていう風潮、やめて欲しい。


劇場で前編を観たら、後編も劇場で観たくなる。でもスケジュール的に観に行けないこともよくあるし。また前編が面白くても後編がビミョーだと、ふつうに一本観てビミョーと感じた時よりもずっと損した気分になる…。


ちなみに、私は3月中旬公開の神木隆之介主演映画「3月のライオン」を観たいと思っているのだけど、これまた前編・後編で1つの作品なのよねぇ〜。


三部作や、シリーズとはまた違うと思うし。「ロード・オブ・ザリング」や「レッドクリフ」のようにその作品があまりにも壮大すぎて分けざるを得ないというならまだしも…ね。


ところで、二渡(仲村トオル)って「陰の季節」の二渡警視のこと?…と今になって初めて思い、Wikiで確認したらそうでした。


「陰の季節」、好きなんだぁ。ドラマだと仲村トオル版より上川隆也版の方が好きだけど、「おおっ、繋がってたんだ。」と思ったらちと感慨深いな。


いや、でも、本作は、個人的にはやっぱり前編はなくても良かった or もう少し端折って一本にまとめて欲しかったのどちらかです。後編の方がずっと面白くて好きだった。





■お気に入りのキャラ
なし


■個人的評価
★★★★


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