中国の市場で、一匹のグレイハウンドが生きたまま釜茹でにされる様子を撮影した動画が中国のインターネットに投稿され、イギリスメディアが取り上げるなど世界中に衝撃を与えています。
また、イギリスおよびアイルランドでレース犬として利用されたグレイハウンドが、中国へ運ばれ悲惨な末路を辿っているという事実が明らかになってきました。
英デイリーミラーより要約、翻訳。
Defenceless dogs scream in agony as they are boiled ALIVE for sick trade in meat
↑↑記事元に動画があります(※閲覧注意※)
中国河北省・石家荘市の市場で撮影されたという動画(撮影者・撮影日時は不明)には、3人の男性がグレイハウンドを生きたまま熱湯の窯へ放り込み、2人がかりで蓋をして押さえる様子が映し出されています。
犬は恐怖に怯えて鳴き、窯から必死で逃げ出そうとします。
恐怖の表情で見つめる1人の少年を除き、周囲の大人たちは皆笑いながらその様子を眺めています。
以下、画像になりますが、こちらも閲覧注意です。
保護活動家らによると、少なくとも年間1000万匹の犬(多くは盗まれたペット)が食用にされているという中国。
「苦しめるとアドレナリンが出て、肉がより美味しくなる」と信じられているため、業者は犬たちをできる限り残酷な方法で殺します。
犬肉問題の解決を目指す団体のミシェル・ブラウンさんによると、詳細は不明なものの、このグレイハウンドはかつてレース犬で、元々はアイルランド生まれではないかとのこと。
イギリスを拠点とするグレイハウンドの保護団体「ケージドNW」は、アイルランドから極東への犬の輸送ネットワークを発見しました。
「ケージドNW」のリタ・ジェームスさんは、アイルランドだけではなく、イギリスからも犬が持ち込まれている可能性があると言います。
「現在、レース用に繁殖されたグレイハウンドを保護する法律はなく、登録抹消された犬のトレーサビリティーは確立されていない。
これは、犬たちが闇に消え、恐ろしい方法で命を絶たれている可能性を示している。
ドッグレース界は、レース用に繁殖されたすべてのグレイハウンドについて、ゆりかごから墓場まで責任を持つべきだ」。
中国ではこうした動物虐待行為が多発しており、今回の動画はそのひとつにすぎません。
今年1月には、同様に熱湯の鍋で生きたまま茹でられ、必死で逃げだそうとする犬の姿をとらえたものや、意識のあるままバーナーで焼かれ毛皮を剥がれる犬の姿をとらえた動画がネット上に投稿されています。
以下も閲覧注意です。
同国には動物虐待を取り締まる法律がなく、人々は罰を恐れることなくこうした行為を行うことができるのです。
動物園では牛やヤギ、鶏などが、餌として生きたまま猛獣に与えられ、来園者が人だかりを作り、またサーカスにおける動物の扱いについても問題視されています。
ブラウンさんは、「中国政府が法整備をするまで声を上げ続ける」と話しています。
RSPCA(英国王立動物虐待防止協会)は8年間に渡り、中国当局や地元の動物愛護団体と連携して、動物虐待防止法の策定に向けた取り組みや、学校における啓発プログラムを実施しているとのことです。
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英サン
英デイリーミラー
Voice of the Mirror: End the appalling torture of dogs being boiled alive
★参考記事
消えた7000頭のグレーハウンド。イギリスにおけるドッグレースの暗い闇